KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

お金物語 (中学生までに読んでおきたい日本文学 4)

お金物語 (中学生までに読んでおきたい日本文学 4)

お金物語 (中学生までに読んでおきたい日本文学 4)

作家
松田哲夫
出版社
あすなろ書房
発売日
2010-12-24
ISBN
9784751526248
amazonで購入する

ジャンル

お金物語 (中学生までに読んでおきたい日本文学 4) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

KAZOO

中学生向けの話ですが、結構難しいものもあります。私は谷崎の「小さな王国」はほかのアンソロジーでも何回か読んでいるのですがいつも後味が何ともやりきれない気が残ります。鴎外の高瀬舟、星新一のマネー・エイジも既読です。山本周五郎の経済原理は教科書の名前のようですが子供たちと話してのやり取りの中に経済を入れたらどうなるか、という感じで楽しめました。いまに時代は経済ばかりという感じを思い出しました。

2021/01/24

mm

11人の作家が並ぶと、森鴎外のゴシック的格調と、谷崎潤一郎のバロック的美文が目を惹くなぁ。貧乏話、お金の話は全部どこか切ないね、人の弱みを見せつけられるよね、と感じる中、強がっている内田百閒が楽しい。お金は余るか、足りないかの2種類のみで、まあまあと言っているのは足りないの亜種という説と、金のありがたみは借金によってこそ分かる説には一理ある。森鴎外の高瀬舟は安楽死がテーマと思っていたが、それは片手落ち。喜助は金に対して「足るを知る」を成しているので穏やかであり、小ブッダ的。谷崎マゾヒズムここにも健在。

2017/06/17

壱萬弐仟縁

中学生じゃないが、中年であっても大事なお話。ルビがふってあるので、どなたでも読み進めることができる。獅子文六氏の「塩百姓」では、自作農、新円成金を意味した(32頁)。成金といえば、舟成金とか、土地成金とか、急に金持ちになってしまうのがいるな。そんなのは維持可能ではないと思えるが。谷崎潤一郎氏の「小さな王国」では、二宮尊徳が教壇に立つと慈愛に富んだ態度とやさしい声で生徒に話しかけるが、修身は厳格であったという(54頁)。室生犀星氏は、陶器は庭や住居よりも金がかかるという(227頁)。庭師の方が高いと思うが。

2013/08/18

訪問者

山本周五郎「経済原理」を読む。やはり今一度『青べか物語』は読み返してみたい。獅子文六「塩百姓」、谷崎潤一郎「小さな王国」、太宰治「貧の意地」林芙美子「清貧の書」が面白い。

2023/11/17

yama1000

今の時代では想像もできない借金の話などが収められ、その時代の興味深さも加わりどの年代の人が読んでも面白い。

2019/11/27

感想・レビューをもっと見る