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フォリガット

フォリガット

フォリガット

作家
ニコラ・ド・クレシー
アレクシオス・チョヤス
原正人
出版社
パイインターナショナル
発売日
2013-10-11
ISBN
9784756244154
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フォリガット / 感想・レビュー

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キジネコ

フォリガットは作られたテノール、カストラートのオペラ歌手、町から捨てられた男。彼には、死刑の宣告を受けた双子の妹がいました。二人は物語の中で分裂した自己として、民衆の自我の象徴の重荷を背負います。分裂と排除の対立軸に、権力の圧政が配されています。抑圧された民衆のストレスの暴発を回避すべく町当局は一週間のガス抜き、仮面のカーニバルの王としてフォリガットを呼び戻します。しかし…双子が再会と開放(統合)を果たしたとき、町は想外の破綻に飲み込まれていきます。マルケスの「予告された殺人の記録」と騒擾を思い出しつつ。

2019/01/30

Vakira

以前 森アーツギャラリーで「ルーブル9」って9番目の芸術展があり、9番目の芸術は漫画。フランスではバンドデシネ略してBDというらしい。今までフランスの漫画家は大友克洋 絶賛のメビウス(ジャン・ジロー)しか知らなかったが、そこでニコラ・ド・クレシーを知る。あれから3年。たまたま機会があってこの本を読むことに。絵が凄い。人物キャラはグロく、動物はカワイイ。その世界観も今まで見たことなく、しかも天然色。一コマ一コマが絵画だ。絵画が動き出す。でも絵本ではなく、コマ割り。凄い労力が必要だと思われる。なるほど芸術の域

2019/01/21

スズコ(梵我一如)

お気に入りさんが登録した際の情報で表紙の絵に心奪われ、早速購入、読書。話の筋は至ってシンプルなのに、細かく描き込まれた表現(特に親族の様相)や随所の不条理の皮肉など奥が深く、作り込まれた世界観とその労力に拍手喝采を送りたい。素晴らしい!

2019/02/18

籠り虚院蝉

圧倒されるほど厚塗りの画風と奇妙な街並みと住人に、ゴシックホラー的な趣きを感じてやまない。それだけでなくコラージュまでも活用した全体的に華々しく薄暗い作風は、まさしく「カーニヴァル」の名にふさわしい。ネット上のインタビューを読むと、どうやらコラージュ部分はカーペット・カタログの切り抜きだそうで……お金の無い時代、手に入る材料から斬新な発想を生むというのは、天才の成せる技か。

2016/04/10

kanon

日本語に翻訳するとフランス語はどこかハマらない部分があって、独特の良い味が出てる。物語がたとえなくても、絵ですべてをもっていくというか、もうただただ圧巻。これぞバンドデシネ。家に置いておきたくなる。

2020/05/29

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