情報環世界――身体とAIの間であそぶガイドブック
情報環世界――身体とAIの間であそぶガイドブック
- 作家
- 渡邊 淳司
- 伊藤亜紗
- ドミニク・チェン
- 緒方壽人
- 塚田有那
- ひらのりょう
- 和田夏実
- 村田藍子
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- 小倉ヒラク
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- 木下真吾
- 出版社
- NTT出版
- 発売日
- 2019-04-30
- ISBN
- 9784757103870
情報環世界――身体とAIの間であそぶガイドブック / 感想・レビュー
torami
伊藤亜紗さんらが参加する「情報環世界研究会」の報告。十回のセッションをまとめたものなので内容は駆け足。しかし、断続する各章の内容が堆積するうちに、読者である自分も「あそぶ」ように哲学を楽しめた。 散々言われてることだろうけど、鍵はフィルターバブル。通販サイトやSNSのアルゴリズムは、利用者の趣味嗜好を読み取って情報を提供する。これによる社会の断絶を、人間の「様々な環世界を行き来する能力」の衰えとして説明するのが興味深かった。 一方、もう一つのテーマの身体論も、視覚や聴覚からのアプローチが面白かった。
2019/05/25
そんれい
ユクスキュルは「生物は知覚標識で満たされたシャボン玉の中にいるようなもの」と比喩した。生物は一見同じ世界に生きているようで、実は全く別の世界を生きている。現在の制御しきれない自然、情報等環境において「違う」を前提にした価値観を提唱するもの✨いろいろ考えさせてくれます。
2020/07/18
あっくん
「環世界」をキーワードに、現代社会でどう自身や他者と「わかりあえる」かをテーマとした論考集。 私は環世界とは人間誰しもが個別に持つ「認知ゾーン」と解釈した。また意識的と無意識的ゾーンの2つが重ならないで存在する。これらは国籍や性別、出自等で大きく異なるため、多様性が進む社会では他者のゾーンと容易に重なることがなくなり「わかりあえなく」なる。 日本社会では同調圧力が根付いているため、重なる部分が多かったがコロナ禍によって減った肉体的な接触でしか無意識的ゾーンは探れない。リアルに人に会う価値はそこにある。
2022/11/20
MIKI(magicrose)
読み始めは、情報環世界どころか、そもそも「環世界」って何?という状態でした。「情報環世界」とは、"生物はそれぞれの身体や感覚器官の制約に基づく閉じられた世界で、自分なりの意味を見つけながら生きている」という生物学者ユクスキュルが提唱した「環世界」という概念を現代の情報環境の中で新しい視点で捉え直し、あらゆる「私ならざるもの(=他者)」と対話していくことで、多様な人々が豊かに生きる方法論を見出そうとする概念だとか???うーん、わかるようなわからないような。何回か読み直しているうちに理解できるだろうか……
2019/07/15
Ryo
人と人をつなぐ筈だったインターネットは、推薦や選択によって個々のバイアスを強め、人々を分断する方向進歩してしまった。バイアスの強まった個人の認知方式は固定・強化され、情報環世界と呼ぶにふさわしいものへと発展した。知覚方法が各々に違う人類がわかりあい、発展していくには… 様々な分野のボードメンバーがレクチャーやワークショップを通して得た、哲学的な学びの集大成。良書。
2020/05/17
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- 出版社
- 暮しの手帖社
- 発売日
- 2023-03-20
- ISBN
- 9784766002300