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翻訳地獄へようこそ

翻訳地獄へようこそ

翻訳地獄へようこそ

作家
宮脇孝雄
出版社
アルク
発売日
2018-06-22
ISBN
9784757430747
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翻訳地獄へようこそ / 感想・レビュー

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徒花

おもしろかった。翻訳家である著者が雑誌などに掲載した翻訳に関するエッセーをあれこれまとめた一冊で、基本的には翻訳家、翻訳を目指す人間に向けて翻訳のコツや哲学的な部分を教える内容となっているのだけど、翻訳小説を読む人間が読んでもいろいろと発見があっておもしろい。現役翻訳家の人が読んだらどういう感想を抱くのかが気になるところだが、けっこう重箱の隅を楊枝でほじくるような指摘と、刊行されている本の訳文のダメ出しをバンバン行ってくる(だからおもしろいともいえるが)。

2019/06/09

bianca

著者の宮脇さんの翻訳はクライヴ・バーカーの「ミッドナイト・ミートトレイン」で読んだことがあった。一読者としては大変勉強になる内容。一方で翻訳を生業としている人々は戦々恐々ではないだろうか。明らかなリサーチ不足で謎の日本語になっているにも関わらず、そのまま出版されているケースも多いみたいだ。確かに翻訳本で度々「??」となることはあるけれど、完璧な翻訳をするためには、かなりの知識と労力が必要。報酬面で割に合っていなそうな…。自分もたまに原書に手を出すけど、まだまだYA止まりにしておいた方が良さそうだと実感…。

2019/05/12

buchipanda3

翻訳指南の本だと思うが、読み物としてもかなり楽しめた。英国文化の蘊蓄も盛り込まれ、ユーモラスな文章でとても読み易い。翻訳小説を読む人は、誤訳やいまいちな訳文の例を見せられてあるある状態になること請け合いだと思う。著者は翻訳は<言葉>を訳すだけの作業ではなく、<表現>を訳すことだと述べている。作家の意図をちゃんと汲み取り、描かれた時代背景も踏まえて訳す。読み手に分かり易く伝えるためにしっかりと言葉を選び抜く考え方に感銘を受けた。これは翻訳に限らず、日本語の文章を書いているときにも通じるものだと思う。

2018/07/29

流之助

翻訳ミステリが読みにくい理由が事細かに理解できた気がした。翻訳とは英語を日本語に訳すことではなく英語の「表現」を日本語の「表現」に訳すことである、ということがよく分かる。ミステリや児童書に対する、軽い読み物という偏見が無くなり、良質な翻訳が読めるように願いたい。

2019/08/15

くさてる

おお、これはまさに地獄だ。地獄地獄楽しい地獄。主にミステリを翻訳してきた著者による、さまざまな「誤訳」や英語表現との取り組みを書いたエッセイ。英語は中学英語くらいの理解力しかないわたしでもとても面白かった。それは英語を通じて透けて見える文化についてのエッセイでもあるから。しかし、「原文」を前に「誤訳」と「正しい訳」を比べてみると、翻訳のお仕事の大変さが分かります。面白かった。

2018/09/08

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