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さようならまでの3分間 (メゾン文庫)

さようならまでの3分間 (メゾン文庫)

さようならまでの3分間 (メゾン文庫)

作家
桜井美奈
とろっち
出版社
一迅社
発売日
2019-06-10
ISBN
9784758091794
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さようならまでの3分間 (メゾン文庫) / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

軽めの黄泉がえりファンタジーです。人それぞれ、何らかの原因でこの世に別れを告げなければならなくなった人が、自分の過去に3分間だけ戻り、ずっと思っていたコトを告げ、後悔を払拭します。そんな彼らを死と生の境にある'ゲート'まで案内する『交通整理人』としての役割を仰せ付かった「F(エフ)」は自分自身も魂がまだゲートを通過できないでいます。「F」が関わる四人の話をシリアスにならずにファンタジーテイストでサラッと書いてくる作者さんはさすがです。ストレスなく、サラサラと読めるにはボリュームもペースもいい感じでした

2021/01/16

さてさて

『心の整理に時間が必要だったということ』を、主人公達が『未練』を断ち切っていく中に感じていくF。それは、『突然途切れた運命を、少しでも納得できる終わり方にしたい』という『交通整理人』の役割、”お仕事”の納得感を見るものでした。死後の世界の『交通整理人』の”お仕事”を描くこの作品。ボリューム感が薄いこともあって、もう少しこの作品世界に浸らせていただきたかったと若干の物足りなさを感じたものの『未練を断ち切るため』の三分間という興味深い発想の中に、サクッとファンタジー世界の物語を楽しませていただいた作品でした。

2022/09/26

相田うえお

★★★★☆19089 未練を残したまま命を落とすと、あの世に行く前に3分間のやり直し時間がもらえるんです。ただし、未来が変わる様な やり直しは出来ません。。そんな題材の作品です。章立ての連短構成で、どの話も心温まるいい話でした。いや〜、このルールで何をしたらいいものか。。事実を変えちゃならん!というし、やり直しはたったの3分間!3分なんて、ちょっとボケ〜っとしてたら過ぎちゃいますよ〜。グルメなカップ麺だと4分,5分当たり前!お湯入れて食べる前に終了〜と。。まあ、やり直しにカップ麺食べる奴はいないか。。

2019/09/20

よっち

マンションの屋上から転落し事故死した女子高生の花村幸。自分の未練に気づけない彼女がAと名乗る謎の女性から『交通整理人』になるよう告げられる物語。後悔があってあの世へ行けない人に過去をやり直すための3分間を与える役割を担う彼女が出会った、すれ違ったままの婚約者、初恋の人と再会できなかった老婦人、勝てないまま死んだプロボクサー、自身の死に関わった幼馴染…。過去は変えられない中でいかに未練を解消するか、それぞれのやり方で向き合った人たちの真摯な選択は印象的でしたし、誤解が解けた二人の結末には救われる思いでした。

2019/08/11

ひらけん

人生で3分間やり直しても、何も変わらないなら無駄ではないかと思ったけど、その3分でその人自身が後悔なくあの世に旅立てるなら、本人にとってはかけがえのない3分にはなったやろうな。中でも「十円玉が落ちる時間」が一番良かった。今の時代は携帯があるから、いつでも、どこにいても電話出来るけど、まだ、高校の時は携帯も普及してなくて、好きな人と話がしたくて、家からではなくて、公衆電話を使ったと懐かしく思い出しました。最後におめでとうと言えて気持ちの整理がついて良かったよ。人生で3分間だけやり直すなら、どこで使おうか。

2021/07/24

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