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応仁悪童伝

応仁悪童伝

応仁悪童伝

作家
木下昌輝
出版社
角川春樹事務所
発売日
2021-01-15
ISBN
9784758413695
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応仁悪童伝 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

応仁の乱は歴史で習った。好みの漢はいない。木下さんの新作はカバーからも想像をかきたてるのか?天晴れなこの2人、どこが『悪童』だと言うのか!政のことは子供らには分からないのは今も同じだ。自分の身を自分で守るのだ。生きるため。一人はそれがやがて復讐ではなく、生きる指針になる。もう一人は叶わぬ約束を胸に抱き、そこで出来る事を成すだけだ。読み初めから難儀したが、時代の流れに飲み込まれつつ抗う2人を応援していた。ラストは一若と熒、この悪童達が、この先を逞しく生きていくだろうと楽しみに読了に至る。

2021/02/02

starbro

木下 昌輝は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。室町末期のハングレの物語、歴史上のメジャーな登場人物がいないせいか、著者としては残念な作品でした。しかし高僧が稚児を弄ぶにあたって、稚児を観音菩薩の化身だとして、自己正当化するなんて。マリアという名の女性を強姦する欧米人の感覚と一緒でしょうか? https://www.youtube.com/watch?v=MOqvVbV77Zg https://www.youtube.com/watch?v=BHiQOSIk4t0

2021/01/27

とん大西

荒んだ大地と人心。今日の己れの腹を満たすことすらままならない応仁の世。山名に細川に大内に足利将軍。時の権威に一泡吹かせ、道を切り開く童の冒険活劇。サクサク読めるエンタメではない。英雄なき世の成上がり者達が日替わりで舞台に躍り出るややこしい時代背景。そこに謎の宝物「本字壹號」が絡み物語のカオス度を深め…。能具足あがりの一若が舞い、稚児あがりのケイが企む。前作をなぞった感はあったが、生臭さ・躍動感の木下テイストは健在。欲をいえば、山名宗全の「業」が際立っていただけに、もっと彼に焦点を絞れば骨太感が増したかも。

2021/02/13

たいぱぱ

『戀童夢幻』の「念友」に続き、応仁の乱を描いた本作では「稚児灌頂」なる行いを知る。念友はごめんだが、意味はわかる。でも「稚児灌頂」は、この糞坊主が!と嫌悪感しかない。理由は違うが信長くんに焼き討ちされて当然です。土一揆の仕組みや本字壹號などは歴史の勉強になりました。肝心の内容は、正に歴史エンタメ!と言うべき映画みたいな面白さでした。最後にもう一捻り欲しいのと、初期のあの「あっー!」って驚きにも似た感じがないのは残念ですが、十分な内容です。しかし女犯男色、肉食飲酒の一休宗純。こんな一休、マジでファッ休です。

2021/04/12

パトラッシュ

戦国時代を扱った小説は数多いが、ほとんどは武将や公家を主人公として権力による統一と平和が主題となる。本書は最弱者である女子供が飢えと戦争と病が当たり前だった時代を自分の力で生き抜き、応仁の乱の一方の旗頭である山名宗全ら大名とも渡り合う逞しい姿を描き出す。当然そこには際限のない嫉妬と欲望と殺し合いが渦巻き、普通の歴史小説では取り上げられない稚児灌頂や宮刑など残酷な場面も頻出し主人公の一若もついに姉とは再会できない。足利義教の亡霊が出現するなど伝奇ドラマ的色彩も濃厚で、大衆小説としての面白さを完備した作品だ。

2021/02/04

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