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八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)

八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)

八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)

作家
高田郁
出版社
角川春樹事務所
発売日
2009-05-18
ISBN
9784758434034
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八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫) / 感想・レビュー

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海猫

話題作で気になってはいたが時代小説はチャンバラのあるものに手を出しがちなので読むのが遅くなった。定番のところをちゃんと押さえた面白さ。多少のぎごちなさ文章の固さはあるが後半になるにつれ解消されてるように思うのでシリーズとして期待できる内容。ベタすぎる展開は厚みを削ぐが逆に考えれば大衆性があるとも言える。

2012/09/23

zero1

厚い雲の向こうに青空が?上方から江戸に来た料理人の澪。病身の元女将、芳を抱えつつ店の再建を託された。人気シリーズを再読。文化の違いや他店の妨害など、澪には試練ばかり。だが負けず嫌いな澪には才能があった。澪を見守る種市や澪に厳しい意見を述べる小松原、医師の源斉、伊佐三やおりょう、又次など脇役も多彩。旭日昇天の友はどこに?再読でも泣けるし茶碗蒸しや酒粕汁など実に美味しそう。巻末にレシピあり。時代小説が苦手な人にこそ読んでほしい。高田は父娘で山本周五郎のファンだった。山本の人情エッセンスを継承している。

2019/04/02

seacalf

誰もが願い、誰もが追い求める『幸せ』。人それぞれに考え方や生き方が違うのは当然で、自分が求めるものも違うのだけど、この物語にはそれを超越した幸せのかたちが描かれている。字面を追うだけで熱い涙がはらはらと流れ、こみあげる幸福感に満面の笑顔にさせられる。もはや魔法か?まとめて11冊手に入ったので今更ながら読んだが、こいつはとんでもない。尋常ならざる面白さ。澪をはじめ、主要な面々の真っ直ぐな姿が清々しいこと。ええい、まどるっこしい。四の五の言わずにとにかく読んでみてくれいと江戸っ子の種市調で言いたくなる。

2017/10/18

扉のこちら側

初読。評判に惹かれて。両親を亡くした餓えた澪の描写に、ピンポン玉サイズのおにぎり一日一個で生き延びた震災の頃を思い出してしまった。読了すると、誰かの美味しい手料理が食べたくなる。あさひ太夫の正体は予想通り。続巻が楽しみ。

2012/06/17

kishikan

今年もあと数週間という時に、とても良い本に巡り会えました。時代物で料理話もと言えば「鬼平犯科帖」。でも鬼平が食べ物を従とした話であれば、こちらの「みをつくし」は料理人が主役。でも、決して物語が従の添え物ではありません。タイトル作「八朔の雪」他3編、茶碗蒸しなど各編の料理にも心惹かれますが、江戸時代に生きる町人の人情にも心打たれます。それに、主人公の澪ちゃんの大坂人根性とやさしさに声援を送りたくたくなってしまいます。つる屋の今後、小松原さんの謎、佐兵衛の行方が気になります。続作を読むのが非常に楽しみです。

2011/12/10

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