蓮花の契り 出世花 (ハルキ文庫 た 19-14 時代小説文庫)
蓮花の契り 出世花 (ハルキ文庫 た 19-14 時代小説文庫) / 感想・レビュー
三代目 びあだいまおう
再読 あぁ、正縁、正念、やはりその未来を望むか(涙) 死者を弔う湯灌の道に身を捧ぐ三昧聖、お縁の物語完結編。前作から少し成長し、自身のことも深く考えられるようになっても変わらず自分以外の誰かのために一生懸命、尊く健気に真心を尽くす。親に「子を愛しいと思う気持ちを育めなかった」と捨てられた過去 胸の奥の溶けない氷の塊 だからこそ人知れず抱く我が思い 切ない程のお縁の想い 死者を深く見つめ、生者を慈しむ、その心に本気で幸せになって欲しかった。いいんだよね、その決断で! 久しく聞いてないな、秋夜の虫の音‼️🙇
2018/11/11
AKIKO-WILL
高田郁さんの今出ている本はアンソロジーの時代小説以外は全て読破しました。この本は、デビュー作「出世花」の続編。お艶からお縁になり、正縁となり少女から女性になっていくお縁。高田さんの作品のヒロインは一貫して女性としての幸せよりも人間としてその仕事を全うしようとする強い女性が描かれていてとても胸打たれます。自分の事よりも他人のために尽くす女性像は惹かれますね。お縁が生き菩薩だと言われるシーンも涙が出ました。早く高田さんの作品をもっとみたいです。
2016/03/17
ちはや@灯れ松明の火
咲き初めた花も生まれ来るひともやがては土へと還る。烈しい大火や橋の崩落で刈り取られる命に打ちのめされながら、憂いを濯ぎ、悔いを拭い、安らぎを施してはその旅立ちを見送る道を生きてきた。寄る辺なきふたりが静かに寄りそう姿、一度途切れながら子に繋がれる絆、ひととして生きる道はひとつではないと知った時、ありふれた幸せは心を絡めとる泥土に変わる。けれど、生きると決めた道はひとつだけ。苦しみに塗れた泥に下ろした根、悲しみの涙を受け止めんと広げた葉、清らかに天を仰いで咲いた花。幾度も命はめぐり、ふたたび縁は紡がれる。
2016/07/27
た〜
みをつくしと違いさくって読める話ではなかった。より重く深い。やりようによっては長く続けることも出来たであろうが、それをせずきちんと終わらせる潔さも良い。「蓮花の契り」という題名の由来となる場面の荘厳さは比類がない
2015/06/16
再び読書
電車で読んではいけない本でした。お縁こと正縁が、死者やその縁のある人を湯灌によって救う。ただし、最後まで自分の幸せを頑なに望まない様は、少し不自然さを感じる。正念と結ばれても、決してばちは当たらないと思うのは、ぼくだけでしょうか?母であるお香との親子の絆か取り戻せたのが、救いではあるが子を望んでも良いのではと思ってしまう。結末で物足りなさが残りました。
2016/03/03
感想・レビューをもっと見る
「高田郁」の関連作品
ベスト・エッセイ2023
- 作家
- 角田光代
- 林真理子
- 藤沢周
- 堀江敏幸
- 町田康
- 三浦しをん
- 赤木明登
- 阿川佐和子
- 秋田麻早子
- 浅田次郎
- 荒俣宏
- 石田夏穂
- 磯野真穂
- 稲垣 栄洋
- 今井真実
- 上田岳弘
- 内澤旬子
- 内田春菊
- 大辻隆弘
- 小川哲
- 奥泉光
- 鎌田 裕樹
- 川添 愛
- 神林長平
- 岸本佐知子
- きたやま おさむ
- 桐野夏生
- 鯨庭
- 久栖博季
- 黒井千次
- 小池昌代
- 小池真理子
- 郷原 宏
- 佐伯一麦
- 酒井順子
- 佐藤利明
- 佐藤 洋二郎
- 沢木耕太郎
- 沢野ひとし
- 茂山 千之丞
- 篠弘
- 柴田一成
- 杉山昌隆
- 鈴木伸一
- 須藤一成
- 青来 有一
- 関田育子
- 大道珠貴
- 高田郁
- 武田砂鉄
- 田中慎弥
- 中山祐次郎
- 七尾旅人
- 乗代 雄介
- 服部文祥
- 平岡直子
- 平松洋子
- 藤原 智美
- 藤原麻里菜
- 古川真人
- ブレイディみかこ
- 細川護熙
- 細馬宏道
- 穂村弘
- 本田秀夫
- 松尾スズキ
- 三崎亜記
- 宮田珠己
- 村田あやこ
- 村田喜代子
- 森田真生
- 山内マリコ
- 柚木麻子
- 夢枕獏
- 綿矢りさ
- aka
- 出版社
- 光村図書出版
- 発売日
- 2023-06-26
- ISBN
- 9784813804383