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銀二貫 (ハルキ文庫 た 19-29)

銀二貫 (ハルキ文庫 た 19-29)

銀二貫 (ハルキ文庫 た 19-29)

作家
高田郁
出版社
角川春樹事務所
発売日
2022-11-15
ISBN
9784758445276
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銀二貫 (ハルキ文庫 た 19-29) / 感想・レビュー

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もんらっしぇ

すでに本書は「幻冬舎版」でレビューをUPしているのですが、 https://bookmeter.com/reviews/83285439 今回、髙田さんのお話では、旧版の原稿に校正で「赤入れ」を沢山して紙面が真っ赤になってしまった!というのを聞き、慌てて再読。例えば情景描写で…大川に鳥の「いそしぎ」が泳ぐ場面。実はいそしぎは大きくなると泳ぎが下手になる鳥だそうで(-_-;)些細なこととはいえ髙田さんは完ぺき主義者なので修正を加えます( ;∀;) 事程左様に…書き直しに近い内容との由<(_ _)>

2022/11/29

ほう

仇討ちによって父を失った少年、鶴之輔が寒天問屋「井川屋」の主人和助に拾われて、成長していくさまが描かれている。高田郁ワールドに入りこんで、やはり一気読み。大阪の言葉が臨場感をより高めている。「始末する」なんて言う言葉のニュアンスはなかなか難しいかもしれない。とは言え、松吉として名を改め、丁稚奉公を始める主人公の健気さや、彼を取り巻く人たちにもそれぞれ物語があって、ページを閉じられない。真帆も可愛らしかった。

2024/03/28

楽駿

品川図書館本。以前読んだが、加筆修正を加えて、出版と言う事で、改めて読了。話の大筋は大きく変わっていないが、寒天を作る場面で、以前より丁寧な説明がある。実は最近、この寒天と餡子の微妙な塩梅が気になっている。母の好きな餡を使った和菓子を持参する度、餡と寒天の微妙なバランスにちょっと驚いている。滑らかさと、餡のふくよかさは、どちらがたっても成り立たない。祖母の作ってくれた水羊羹の美味しさは今も覚えている。こんな風に寒天を使ったのかな?今回も楽しく読了。そして、このあとがきは、髙田氏の思いをしっかり伝えている。

2023/01/21

いっちゃん

渋い題名だけど、まぁ浪花節びんびんのいいお話でした。後書きによると、作品自体は2009年には出版され、舞台にもドラマにもなった作品。高田さんにとっても、作家として生きていく事を決めた大変思い入れのある作品です。「銀二貫」が要所要所で効いてます。大阪商人の矜恃の描かれ方がまたよくて。

2023/01/31

千乃

義理と人情に厚く、無償の愛に溢れ、心に感動を与えてくれる良いお話でした。舞台は大坂天満の寒天問屋。訳あって井川屋の丁稚となった松吉は、寒天の奥深さ、寒天の役割など知り、日々精進していく。自分の身を削ってでも人を大事にし、銀二貫という大金は、必要としてる人に導かれる。人として守るべき正しい道筋を教えてもらったようで、背筋がぴんと伸び、前向きに頑張れる気持ちにさせてくれる読了感は、深い情に包まれる。高田郁さんの時代小説が大好きになりました。

2024/01/28

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