ぺーとぼく
ぺーとぼく / 感想・レビュー
わむう
一緒に大きくなった猫のぺーとぼく。ぼくが大きくなるにしたがってペーといるより楽しいことや大事なことが増えてしまい、顧みなくなっていった。ひどいとか冷たいことと思われるかもしれないけれど家族ってそういうものかもしれない。失いかけて初めて大事なことに気づく。そしてこの世界に存在しなくなっても家族の心のなかで生き続けるものなんでしょう。
2021/02/08
たまきら
我が家の12歳アカトラはまだまだ走り回っていますし、朝食後娘の使ったバターナイフをなめさせてもらうのを心待ちにしているようなツンデレ男子ちゃんなんですが、この本を読んだ後娘が「塩が多いとおしっこつまるかもしれないからね」とバターナイフからなるたけバターをこそげとっていてほっこり。
2020/12/30
anne@灯れ松明の火
新着棚で。表紙の絵(小川かなこさん)もかわいいけれど「やづきみちこ? って、椰月美智子さんや!」と即借り。最近、数冊読んだ小説がどれも良かった椰月さん。絵本も書いているんだ(多分初めて)「ぼく」が生まれた次の日にパパが拾ってきた猫「ぺー」。大の仲良しのぼくとぺー。月日は巡り、成長していくぼくたち。でも、ある時から、ぼくは成長しても、ぺーは老いてゆくことになる……。ぺーは好きだけど、もっと楽しいことができてゆくぼく。どう締めくくるのかと思ったが、「そうだね。そうだよね」と大きく頷かせてくれた。
2020/12/13
ヨシ
『しずかな日々』『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』などを書いた椰月美智子さんの初絵本。飼い猫ぺーの一生を優しいタッチの絵と文で描いた。晩年のぺーはちょっと悲しいけど、ペットの通る道。わかってはいるけど、我が家のわんこを抱きしめて泣いてしまった。
2021/04/19
遠い日
生まれた時からずっと一緒に過ごしてきたペーとぼく。たくさんの楽しかった時間が終わった。ぼくは大きくなり、ペーはだんだん年老いていった。クロスした時間の先に、ぼくは自分の楽しみを優先させたこともあった。いて当然の存在のペーを決して軽んじたわけではないが。最期の時が訪れてみれば、心は痛む。だから、いつもいっしょ。ずっといっしょ。ペーを思う気持ちは絶対に変わらない。椰月さんの別紙になった「作者のことば」の「NNN」に小さく笑いつつ心掴まれました。
2021/01/17
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