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ジャングル (アメリカ古典大衆小説コレクション)

ジャングル (アメリカ古典大衆小説コレクション)

ジャングル (アメリカ古典大衆小説コレクション)

作家
アプトン シンクレア
巽孝之
Upton Beall Sinclair
大井 浩二
出版社
松柏社
発売日
2009-06-01
ISBN
9784775400340
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ジャングル (アメリカ古典大衆小説コレクション) / 感想・レビュー

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ケイ

食肉処理工場の過酷な労働条件、杜撰な衛生管理、利益を上げるための誤魔化し。移民をほぼ根こそぎ喰らい尽くすシカゴのパッキングタウン。老人、子供、女、弱いものから死んでゆく。労働者の権利に気づいたら、排除される。これではゾラの「ジェルミナル」ではないかと思ったら、コナン・ドイルが作者のシンクレアをアメリカのゾラと呼んでいたらしい。セオドアルーズベルトに行動も取らせ、チャーチルをも刺激した社会派小説。一昨年に訪れたNYでのミートパッキングエリアの雰囲気を思い出した。今は一番ホットらしいが…、皮肉なものだ。

2017/01/17

NAO

20世紀初頭のアメリカの深刻な社会問題を描いた自然主義小説であり、暴露小説である。移民たちが行きついた先のシカゴは独占的な食肉加工品の一大工業地帯で、そこではありとあらゆる社会悪がはびこっている。劣悪な労働条件の中でも人々は生きていくために工場主の言いなりになって奴隷のように働くしかなく、病気や怪我で病院に入院すれば、おぞましい加工食品の人体モルモットとなる。独占企業であるために起こる腐敗の闇は暗黒のジャングルを思わせるが、こういった加工品を平気で売ることができる人の精神状態は、どうなっているのだろう。

2016/02/25

KUMAGAI NAOCO

前田河廣一郎氏の翻訳本を読んだが、プロレタリア文学に触れるなら、蟹工船よりもこの本を読むべきだと実感した。それほど、資本主義が進んだアメリカで、主人公達(非アンドロサクソンの移民)に対する劣悪極まりない待遇の数々は悲劇の連続としか思えないし、この本を読むとしばらく肉を食べたくなくなるという翻訳家の話はその通りだと思った。でも、だからといって社会主義に偏ることも、ソ連や東ドイツの先を知る私たちは、何ともやりきれない気持ちになる。

2013/06/10

retro

スラブ系移民の目で見た20世紀初頭のシカゴ。利潤を最優先する企業トラストの巨悪、読むのをためらうくらいにあまりにも不潔で不衛生な食品加工の実態、無慈悲に徹底的に搾取される移民労働者について、扇情的ともいえる筆致での告発と暴露が続きます。主人公が働く肥料工場の異臭と粉塵のすさまじさに、息苦しくなる程でした。

2009/10/27

もよ

悲惨な状況や展開をぐいぐい読ませるすごさ。翻訳もすばらしいのだと思います。最後は冗長な感じがしますが仕方ないのでしょう。当時のアメリカ社会が良くわかる一方で、基本的な社会構造は今のアメリカや日本とも変わらないことに驚く。

2013/02/07

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