春はあけぼの 月もなう 空もなお (Next comics)
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春はあけぼの 月もなう 空もなお (Next comics) / 感想・レビュー
瀧ながれ
「枕草子」の原文に、現代の風景を重ねた作品で、ひんやりと心地よい静けさが感じられる。語りすぎない物語になっていて、あとから「そういうことだったのか」と気づくエピソードも多くて、近くに置いて何度も開いている一冊です。台風が近づいてくるなかで昼寝しちゃう話と、箱根駅伝のゴール地点の話が好きで、幼児が毛糸をぐるぐるにしているコマも好きです。あとがきの、原文を読み始めた最初はわからなかったことが、あるときから理解できるようになる感じの気持ちよさが、よくわかりました。わたしも原文読みを再開したいです。
2015/09/25
ムック
枕草子を現代に当てはめると…という作品。表紙の黄色が美しい。何気無い日常で取り上げられる一コマ、その連続の毎日。原文も読んでみたいけどすっごい時間かかりそうだなあ…。
2012/09/18
johanna.K@よはんなと読む
ああ、なんかこれ・・・良いんじゃないかしら?とても良いんじゃないかしら?『枕草子』をナレーションに、今の日本人の日常を淡々と描いている作品なんですけども。まず『枕草子』込みで味わって、二度目は漫画を主体に味わってみたり、季節に合わせて読むも良し。するめ状に何度も楽しめるはず。なにより、なんだろう・・・高野文子女史の「美しい町」や「棒がいっぽん」を読んだ時のような、自分の視点と、周囲の、空気の?自然の?視点?みたいなのがぶわーっとくる感覚が。これは良い読書。最後ももう、そうくるかーです。オススメ・w・
2012/10/03
じぇりい
枕草子の原文をそのまま現代の風景に溶け込ませた作品。尚子と良美の関係がそのまま清少納言と中宮定子に置き換えられているところも奥が深い。
2016/09/21
ともちゃん
学生時代の授業でしか、縁のなかった枕草子。オフ会で、縁あって、マンガ訳の姿で私のもとにやってきた。一千年以上も前に書かれた言葉たちが、現代にまで語り継がれていることは、すばらしいなんて表現じゃ、物足りない。清少納言が目に見え心に思ったことが、言葉になって、時空を超えて、現代の私たちの感じる事つながっている。
2014/06/29
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