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愚民社会

愚民社会

愚民社会

作家
大塚英志
宮台真司
出版社
太田出版
発売日
2011-12-14
ISBN
9784778312916
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愚民社会 / 感想・レビュー

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harass

2011年震災後と2003年と2004年の対談をまとめたもの。大塚の「物語消費論改」で触れられているが、この本の表題を「土民社会」にしようとしたが出版社から拒否られたという。震災ごときで日本人や日本は一挙に変わるわけもない、とする二人の諦観に満ちた対談。宮台のいう田吾作、『真理や知識が意味を持たず、従って大ボスがいないにもかかわらず、空気に縛られる存在』、大塚は土民と名付ける、マジョリティへの毒にクラクラする。それではどうすればいいのかと、二人それぞれの計画と実現可能性を検証するが… 二人のファン向け。

2018/10/14

ころこ

2011年からもだいぶ経って、二人の立ち位置も変わりました。対立から統合へというようにみえて、現時点からみると勝手知ったる同世代同士が安心してボヤいているようにしか聞こえません。「土人」というのも緊張感の無い関係に起こる放言で、読者はシラケます。宮台は社会学者、大塚は文学=社会という二人が社会のことを語ると、こうも詰まらないのかと落胆しますが、不思議なもので、映画やマンガのことを語らせると随所で見逃せに出来ない発言があります。

2020/09/07

たばかる

3年ぶりくらいに再読。今回ガチンコ拮抗している点は、共同体による親密圏の構成が重要だとする宮台に対し、大塚は共同体内での近接性(束縛)の強さが問題だと指摘する。この点は奇しくも両者が震災期に感じた周囲の視線の違いに起因する様であり、それゆえに現在にも続く宮台的革命路線(まずミクロに、まず持つ者からの改革) が普遍性を本当に持つのかというところが克明に現る。一方で大塚も厭世である様でいて、数々のワークショップやプログラムを設けたり「大学生の面倒はちゃんと見る」と言ってるあたり、一石を投じ続けてはいるみたい。

2021/09/09

ichiro-k

愚民(愚かで無知な民衆)文中では田吾作(宮台)土人(大塚)と表現。 東日本大震災や原発事故を契機に「原始信仰の禊(みそぎ)」が終わったかのように振舞い、リセットできると思い込んでいる。 「他力本願で民度が低い」オメデタイ民族は、単細胞の魚の群れのように空気に反応して右往左往。マスメディアや自称知識人は、ひたすらその空気を読み、思考停止状態の愚民達を煽り、知らず知らずに「動員」されている、という「当てつけの啓蒙的」内容で自分自身は良民と思い込んでいる人間にとっては読了感悪し。 昨年暮れに京都の坊主が「絆」と

2012/02/15

onaka

2003年と2004年、それに震災後の2011年に行われた対談3編からなる。震災によって終わりなき日常は終わった的な言説に救いを求めるのではない。終わりなき日常は終わっていない。近代化の途上で挫折した日本社会は挫折したまま、土人や田吾作と揶揄される民度の低さを保っている。民主主義や天皇制や憲法の問題を巡って交わされる両者の舌鋒は容赦無く、時に対立軸を露わにする。宮台さんはロジカルで鋭いが、柳田民俗学を再評価する大塚さんの言い分に、より共感できた(護憲の立場を除いて)。

2014/08/17

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