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だめだし日本語論 (atプラス叢書17)

だめだし日本語論 (atプラス叢書17)

だめだし日本語論 (atプラス叢書17)

作家
橋本治
橋爪大三郎
出版社
太田出版
発売日
2017-06-09
ISBN
9784778315788
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だめだし日本語論 (atプラス叢書17) / 感想・レビュー

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阿部義彦

社会学者と異端の小説家橋本治による、大胆なこうじゃないかの仮説には過ぎないんですが、まな板の上に乗るのは「日本語、その成り立ちそして未来」だけに、文化論、戦争論、身分制度、国文学、能、歌舞音曲、書き言葉と話し言葉、儀礼、意味論、記号論等、刺激的な対談であります。私的に面白かったのは日本には何故宦官がいなかったのか?の疑問から日本人の刃物で身体を傷つけることへの忌避、殺生禁断から禊(みそぎ)の話になりそこからさらに飛躍して話は精進料理にまで飛んで日本の精進料理は「フィーリング精進料理」である。真骨頂!オモロ

2017/08/12

小鈴

日本語はどのようにできてきた言語なのか知りたかったらぜひ読むことをオススメします。さすが橋本治としか言いようがない。とても面白かったにも関わらず、ちゅうぶらりんで終わったのはなぜだろう。これ以上対談しても話がまとまらないからなのか。橋爪と話していても治ちゃん楽しくなさそうだからなのか(笑)。橋爪抜きで日本語論について書いてほしいです。ここまで引き出してくれた橋爪さんには感謝だけどさー(笑)。

2017/07/01

冬佳彰

橋本さんと橋爪さんが、昨今の乱れた日本語について苦言を、てな本ではない。「だめだし」は、DNAのらせん構造のように複雑に絡まりあった日本語の成り立ちから、それを「文字化」した際の複雑さ(漢字、カナ、ひらがな)、天皇制、学問などなどまでも対象にしている。いやー、かなり難しい。目からウロコがポロポロ落ちたが、俺が理解できずに、まだ落ちていないウロコも残っているんだろうなあ。「日本語は意味の言葉ではない」から始まり、そのせいで「平気で物事を曖昧なままにしてしまう」日本の弱さにつながる部分、現代にも残ってるよな。

2023/04/22

ophiuchi

橋本治の博識に圧倒されっぱなしだった。内容を理解できたとは言いがたいけど、ひらがなができたおかげで、古代からの文書が話し言葉で残されてきたが、それは論理を記すのが難しいという日本語の弱点にも繋がったとというのが、ここに書かれていたことの一つだったように思えた。

2017/08/21

きゅうり

書き言葉と話し言葉の二重螺旋で発達した日本語。皇族貴族が政治の中心だった頃から権力を失っていくまでが話の中心。鎌倉、室町以のページの分量は、え!これだけ?ってくらい。口語体で流れるように綴るひらがなは確かに書くのが気持ち良さそうだ。文字が学者や政治を司る一部の人間だけのものではなく庶民にも広く普及し普通の人たちの日記が残ってるってすごいこと。

2019/02/11

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