稲垣足穂詩集 (現代詩文庫 第 2期37)
稲垣足穂詩集 (現代詩文庫 第 2期37) / 感想・レビュー
かりさ
幾度となく繰り返し読み、常に私のそばにあり続ける足穂の詩集本。詩集と呼ぶには少し違って幻想的なお話したちが散りばめられているという感じ。繊細で美しい言葉にユーモアがあってそれに触れているのが心地良い。時に天文学的な、時に科学的な足穂の文学には哲学的な要素もあってその多角的に捉えた世界にたまらなく惹かれてしまう。それはこれからも私の孤高の星となっていつまでもきらめき寄り添うのです。
2015/09/27
Rachel
「ある晩、土星がルールプリタニアを歌いながら街角を曲ってきて、そこにあるバーへはいろうとしたが、入口に環が閊えたので、環を外して表へ立てかけておいてから、彼は入って行った。・・・」相変わらず、読んでてニヤニヤが止まらなくなる程に、たまらない世界、タルホ・ワールド。
2017/05/07
ぜっとん
タルホいいなぁ…。こんな格好いい人いないんじゃなかろうか。まぁでも自分としても氏の作品を詩と呼ぶことには抵抗があって、その媒体は作家に委ねられるものだと思うから、こういう風に出すのは一種少しずるいような気もするが、タルホ氏のことだからまた何かトンだ事を言い放ってグウの音も出なくしてくれることだろう。世界を玩具にしたという意味では、確かに玩具の王と言えるだろうよ。相も変わらず、アウト・オブ・スペース。
2011/10/08
Hymne
「詩」というには些か長い作品が多く、かと言って散文詩とも言えず。正直、コラムのような印象を受ける。彼の美的感覚や世界中の古典作家への考察も窺えた。
2007/11/20
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