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傘の死体とわたしの妻

傘の死体とわたしの妻

傘の死体とわたしの妻

作家
多和田葉子
出版社
思潮社
発売日
0000-00-00
ISBN
9784783721772
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傘の死体とわたしの妻 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

連作詩集。その全編に漲るアポロン的な晴朗さは、西脇順三郎や稲垣足穂を想わせもする。ここでは文章や文脈が、時には言葉そのものが思いのままに解体される。そして、そのことによってこそ、そこに新たな言語空間を構築しようとするのである。すなわち、それは言葉の強固さへの信頼に支えられているのだとも言える。また、同音異義語に導かれて、ねじれを起こしながら連鎖してゆく言葉の流れは、躍動的なまでのリズムを作り出す。そしてそこには固有の不思議な世界が、けっして静止することなく、走馬燈のように景を移しながら流れて行くのである。

2014/05/20

まさむ♪ね

裁断して裁断して裁断する。そして、くっつけてくっつけてくっつける。頭に手足、目も口も鼻も耳も、髪の毛、産毛、性器やお尻の穴にいたるまで、ありとあらゆるものがあらぬ場所から生えている。比類なき言葉のメタモルフォーゼ。それでもそこに物語めいたものを認めずにはいられない。知らず知らずの脳内変換。あ、消えたと思ったら不意に姿形をかえて現れる。あのプリンセステンコーもびっくりぽんのめくるめく言葉のイリュージョン。ところで、この本のタイトルは「傘の死体とわたしの妻」、ああなるほどそういうことね、とはなかなかいかない。

2016/02/17

haruaki

足りない末尾を胸の内で返し、余分な文字のリズムに戸惑い、言葉の意味と意味のない言葉との関係を少しだけ考えても、タラタラと溢れていってしまう言葉達。肉感的で冷たい肌触りが心許なく美しい。詩と小説のあいだにいるような心地で頭や体の中をするすると流れていく語感と自由さをただ味わった。

2020/08/27

みーまりぽん

図書館で現代詩のコーナーをふらっとしていて見つけた作品。 読み始めてすぐ「なに?なんなの?」という感覚に陥り、頑張ったけれどそのまま進んで「言葉遊びなだけなのかな?」なんて思いつつ・・・ そして終わり間際、「妻を妹に・・・」と「養子をもらうため・・・」の2つのセンテンスに「あっ!もしかしてこれって・・・」と感じたものの読み直す元気はなかった。。 そのあたりをふまえて再読すると少しは理解の助けになるんじゃないかなぁということだけが印象に残ってます。

2015/03/21

skellig@topsy-turvy

のっけから奇妙な言葉踊りに巻き込まれて一緒に転がる。独特の言葉の配置から編まれるストーリーが、少しずつ透けてくる。

2012/09/24

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