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オカルトの帝国: 1970年代の日本を読む

オカルトの帝国: 1970年代の日本を読む

オカルトの帝国: 1970年代の日本を読む

作家
一柳廣孝
出版社
青弓社
発売日
2006-11-01
ISBN
9784787232663
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オカルトの帝国: 1970年代の日本を読む / 感想・レビュー

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へくとぱすかる

9年前に既読だった『オカルトの惑星』の前編。今回ようやく読むことができた。オカルトブームと言われた70年代の日本をふりかえる論文集。おそらく当時は、状況の異様さへの自覚はなかっただろう。ブームの過ぎ去った21世紀の今でこそ、客観的に分析もできるのだろうが、渦中にあるときには冷静な目をもつことは難しい。これは今現在の事象にもあてはまるのではないだろうか。注目すべきは、当時すでに、非科学的なものが科学を装って現れていたこと。疑似科学を見破れる程度には、メディア・リテラシーを持っておくことが必要なのだと思う。

2023/05/07

サイバーパンツ

コリン・ウィルソン曰く「隠された知」であるはずのオカルトが、メディアにその神秘的なベールを剥がれ、"商品"となっていったのが70年代ジャパン・オカルトであった。消費媒体としてのオカルトを当時の社会的・文化的背景をもとに分析した評論集。海外からの影響についての記述はあまりないものの、オカルトを社会史的に捉える足がかりには良いと思う。

2018/01/04

mittsko

一柳グループ、通称「オカ研」、安心安定のクオリティ!錚々たるメンツですものね(とはいえ、僭越ながら申し上げれば、筆が走っちゃってる論考もあるにはある) 1970年代の日本のオカルトを知るためには、まずはこの一冊を手に取らねばならないでしょう! ※ 取り上げられる題材――小松左京『日本沈没』、横溝正史、映画『エクソシスト』、ノストラダムス、宗教書、中岡俊哉の心霊写真、水木しげると妖怪、つのだじろう「恐怖新聞」、UFOと円盤コンタクティ、超能力論争――こういう具体的な焦点の選別がまずすばらしいのです

2023/08/21

臓物ちゃん

表紙がキモいッ!70年代オカルトというより70年代をネタにオカルトを論じた評論集。UFOの存在を昭和のちびっ子に浸透させたのは矢追純一ではなくつのだじろうが最初だったのか!エクソシストにノストラダムスと幅広く当時のオカルトを論じてるけど、知りたかった超能力ブームに関する記述がないのがちと残念。次は初見健一『ぼくらの昭和オカルト大百科』と前田亮一『今を生き抜くための70年代オカルト』が読みたい。

2016/03/08

からあげ

講義の為に読んだが読み応えはあった。日本におけるオカルトを社会情勢と照合しながら消費媒体として論じている。コリン・ウィルソンから「オカルトは狂信的な行為でなく内面に向かうもの」と引用した上で、本書では70年代のジャパンオカルトは逆であると否定している部分があるが、今日の2010年代はむしろウィルソンの主張が当てはまるように思う。時代背景に詳しくない為か中盤は眠気を誘った。

2014/05/12

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