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1968〈下〉叛乱の終焉とその遺産

1968〈下〉叛乱の終焉とその遺産

1968〈下〉叛乱の終焉とその遺産

作家
小熊英二
出版社
新曜社
発売日
2009-07-01
ISBN
9784788511644
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1968〈下〉叛乱の終焉とその遺産 / 感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

第12章 高校闘争。 高校生運動は共産党関係。 松本深志高校で反戦高協 云々、なんて書いてある(13頁)。 エリート高校の中にもそういう人がいたのだな。 「いまの高校での生活に生きがいはありません。 みな受験と出席と単位をとることだけに夢中」。 高校生活動家ということか。 深志高校の教師は、 「もう生徒にどう話していいかわからん」 と心中を吐露している(36頁)。 注によると、 鈴木博雄『高校生運動』に出ているようだ。  

2014/05/15

ぐうぐう

小熊英二は、1960年代後半に起きた学生運動が、高度成長下の「何のために自分は生きているのか」といった若者達の「現代的不幸」から生じた集団摩擦現象であったと説く。そうした「心」の問題を「政治」運動という形態で表現しようとし、しかしそれに失敗した行為であったと。当時の若者達の、未熟さゆえの稚拙な行いを批判しつつも、小熊は安易に一笑することをしない。日本史上初めて「現代的不幸」に集団的に直面した世代が繰り広げた大規模な自分探しの運動は、初めてであるがゆえに、その想いを言語化する能力に足りなかった(つづく)。

2013/01/16

てれまこし

戦争、飢餓、貧困などの近代的問題ではなく実存的自己確認という現代的問題。政治ではなく自分探し。大衆消費社会に対する摩擦運動。労働者に代わる犠牲者としてのマイノリティへの視線。現実に代わる理想を過去にも未来にも同時に求める。現代史をもっと学べと言ってる自分が明治大正にばかり目を向けて、自分の直近の先輩についてぜんぜん知らなかったのだから笑い話にもならん。全共闘世代に対する批判もほぼ全部当てはまる。自分の考えてきたのも教養主義と大衆消費社会にはさまれて揺れ動く甘え世代の観念論にしかすぎなかったのかもしれない。

2021/09/08

tom

目次を見たとき、この「叛乱」の最後の章がどうしてウーマンリブなのかと、とても不思議に感じた。でも、この本を読み通してみて、あの時代におきたパラダイム変換の象徴的な現れがウーマンリブ(フェミニズム)だったのだろうと思うようになった。 この本は、すごい体力勝負で作られた本です。手に取ってから読了まで3か月はかかったけれど、大部にもかかわらず、とにかく読みやすい。そして、下手な小説よりもよほど面白い。

2011/10/23

kokada_jnet

上巻同様にさわりだけ、「結論」の章を読んだ。「全共闘」の功罪として。功としては「あさま山荘」の衝撃により「理想」の時代が終わり、日本人が高度消費社会に適合できたと、皮肉なものをあげている。罪のほうは、当事者の人たちに耳の痛いことをネチネチと。それと、一章をさいて論じている著者の造語「1970年パラダイム」。豊かな日本社会で、存在しなくなったプロレタリアートのかわりに、左翼は社会的マイノリティを支援するようになった。そのパラダイム」の耐用年数がすぎ右傾化した現在に問題意識をつなぐ。

2009/09/15

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