網状言論F改―ポストモダン・オタク・セクシュアリティ
網状言論F改―ポストモダン・オタク・セクシュアリティ / 感想・レビュー
ヤギ郎
斎藤環『戦闘美少女の精神分析』から東浩紀『動物化するポストモダン』を橋渡しする対談と論文集。対談はもっぱら斎藤対東で展開されているけれど、その間に小谷真理がするどい指摘をしていて読んでいて楽しい。2000年代へ入った頃の論壇の雰囲気がが味わえる。『戦闘美少女の精神分析』と『動物化するポストモダン』を読み解く手がかりになる一冊。
2019/11/02
→chika
パラパラ読めばいいワと思い、息抜きのために開いたのだが、思いの外おもしろく、ページを捲る指がとまらなかった。私は、近年のサブカルチャー・ムーヴメントに関心があるのだけれど、それを知るためには、それの根源というべきオタク論議を読み解く必要がある。私が興味があるのは、その「オタク」をめぐる抑圧の構図…つまり、ワンピースやナルトが好きだと公言する人が、それと同時に「オタクってどうよ」というような態度がとれてしまう社会の構図が、とても抑圧的に読めてしまうからだ。私はこういうのが大好きなのね。ホント、脱構築したい。
2015/06/13
PukaPuka
伊藤と永山による後記が、一番腑に落ちた。読んだかいあり。
2020/06/07
ルンブマ
自慰行為は性行為と捉えられるのか、そうではないのか。斎藤は自慰を、性行為の中に含められるとし、東は自慰は性行為に含まれず、オートエロティシズムの延長でしかないとする。。。。。
2020/03/08
まあい
図書館で借りた本。2003年に出版された本で、各論者がのちに自著で展開するような議論があったり、これ以前に開陳した議論があったり、という感じ。竹熊健太郎の「オタク第一世代」についての語りが思いのほか興味深かったほか、オタクにジェンダーの問題を持ち込んだ小谷真理の議論は非常に参考になる。特に第二部の東・斎藤・小谷の鼎談が濃い「九五年あたりを境にして(…)オタクとやおいという明確な対立がなくなり、男子も女子も関係なく萌えのデータベースに転んでいくような状況が出てきている」(p151)に共感
2016/10/07
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