読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

帝国の構造: 中心・周辺・亜周辺

帝国の構造: 中心・周辺・亜周辺

帝国の構造: 中心・周辺・亜周辺

作家
柄谷行人
出版社
青土社
発売日
2014-07-24
ISBN
9784791767977
amazonで購入する Kindle版を購入する

帝国の構造: 中心・周辺・亜周辺 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

壱萬弐仟縁冊

K・ポランニーは、人間経済一般の統合形態として、互酬、商品交換、再分配を挙げた(25頁注2)。彼は再分配は未開社会から一貫して現代福祉国家まで存在するとする。が両者は異質。モースは、純粋贈与も互酬的贈与と考えた(46頁)。定住は富の不平等や権力の格差解消のシステムを創出したことで大事なもの(49頁)。著者によると、互酬原理は平等を実現するが、遊動的社会にあった自由を否定する(52頁)。柳田国男は山人と山民を区別。

2015/06/12

非日常口

ABCDの四象限を「世界史の構造」によって全体把握をされた柄谷行人氏。そのうち、Aはモースなど過去の贈与構造の研究者が、Cは柄谷行人氏自身がトランスクリティークで抑え、本書はBの帝国の構造にスポットを当てている。残るDの象限は世界宗教であることも少し書かれていたので、柳田関係の遊動論が出たことを加味すると、今後のがDの方へ向いていくことと思われる。世界史における「帝国」の名のつく国々を交換様式のフィルターによって分析し、実態を考察されている。中韓日=中心・周辺・亜周辺の関係や、徳川政権が面白かった。

2014/11/15

梟木(きょうぼく)

内容は柄谷理論の入門書『世界共和国へ』の反復であるのだが、具体的な「世界史」(帝国と帝国主義)に即して語られているだけ此方のほうが理解が早い。マルクスの「生産様式」を大胆に読み替えた四つの「交換の様式」によって、人類発展の諸段階(互酬制から貨幣経済へ)が鮮やかに捉え直される。「中心・周辺・亜周辺」という見方は山口昌男の「中心と周縁」の理論を彷彿とさせるが、日本は常に「帝国」的な支配の圏外にあったという指摘は今日隆盛の日本文化論にも通ずる。帝国は回帰する。人間の歴史を、世界=経済の勝利で終わらせないために。

2014/12/29

funuu

現在の社会は、90年ごろの状態から、根本的に変わっていない。1990年代には、新自由主義が説かれた。が、それは、金融財政の危機や経済格差の拡大に帰結した。その結果、各国で、多かれ少なかれ、国家資本主義ないし社会民主主義的政策がとられるようになりました。しかし、それによって、根本的に、新自由主義が否定されることになっていません。たとえば、アメリカで大統領になったオバマが登場したとき、彼は盛んに「チェンジ」を強調した。しかし、彼のやっていることは、ブッシュのころと、基本的に変化していない。それはどこの国でも同

2015/10/24

masabi

マルクスは生産様式を以て歴史を見て未来を幻視したが、正確ではなかった。筆者は交換様式を以て歴史を見る。そして本書では帝国の勃興と崩壊、高次元での帝国の回復によりカントの言う世界共和国の樹立を描く。帝国とは多民族を民族的宗教的寛容により結合する広域国家であり、国民国家とは一線を画する。洋の東西で帝国は存在したがその結合原理は異なる。世界共和国樹立の鍵は戦争の放棄を謳う9条である。

2014/08/27

感想・レビューをもっと見る