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世界はありのままに見ることができない ―なぜ進化は私たちを真実から遠ざけたのか―

世界はありのままに見ることができない ―なぜ進化は私たちを真実から遠ざけたのか―

世界はありのままに見ることができない ―なぜ進化は私たちを真実から遠ざけたのか―

作家
ドナルド・ホフマン
高橋洋
出版社
青土社
発売日
2020-09-24
ISBN
9784791773152
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世界はありのままに見ることができない ―なぜ進化は私たちを真実から遠ざけたのか― / 感想・レビュー

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アキ

人間の視覚は物質を光と色に変換して脳で再構築している。進化心理学によると、知覚とは生きるか死ぬかの問題を解決するために自然選択によって進化したもので、決して正確性を確保するために進化したのではない。適応は真実に勝る理論によると「空間、時間、形、色調、彩度、明るさ、肌理、味、音、匂い、運動などの知覚の語彙は実在をありのままに記述することができない」のである。進化は、デスクトップのアイコンのように知覚のインターフェースになるよう感覚を形作ってきた。6章から量子力学が展開し、時空は存在しないって??再読を要す。

2020/12/11

Gokkey

描かれている世界観は完全に映画マトリックスそのものだ。われわれが常日頃「見ている」ものとは、生存に必要な情報のみを抽出圧縮したものに過ぎない。つまりプラトンの洞窟の比喩のごとく、見ていると思っているものは何らかの写像であり、この洞窟の中にいる限り決してそれには気づかない。モーフィアスが差し出した赤と青のカプセルの赤を選択すると何が見えるのだろうか?そしてその世界はどのように記述されるのか?哲学×科学(脳科学、量子的実在論、進化生物学)+SFのスパイスで最後まで面白く読ませる。おススメ。

2020/10/20

izw

人間は、見えた通りに認識しているわけではない。情報を落とし、見るべきものを選択して、都合よく認識している。そのプロセスは進化の過程で洗練されてきた。これは「FBT(適応は真実に勝る)定理」によって説明される。認識している世界と外界は一致していないので、客観物が存在するかという哲学問題にもなるし、時空が存在するかや、量子論での観測問題ともなる。筆者が「ITP(知覚のインターフェース理論)」と「コンシャスリアリズム(意識的実存主義)」を提唱して説明しようとしている第10章は興味深い。

2021/04/26

はぶちえ

タイトルで言い切っているようでいて、それを徹底的に論じ掘り下げている本。 全体的に(とくに後半)は難しく、かつ物理学から哲学まで多様な知識が必要とされるが、最後に著者が提案する「コンシャスリアリズム」は意外にシンプルだと感じた。 全体的に、自分の直感に反する理論や考え方が続くので、かなり噛みごたえがある。

2020/11/21

mim42

哲学、生物学、人工知能、物理学に及ぶ問題。我々が見聞きしているものは何か?とても面白く読んだ。動物の認識の進化は、「実在」を忠実に把握する精度を高めてきたわけではなく環境に依存する適応度利得を高める方向だった。ということが進化ゲーム理論を用いて説明される。思弁的存在論や新しい存在論の議論とも同じ地平に立つことができるし、激しく対立する事も予想される。結論として導かれる「コンシャスリアリズム」は限られた紙面のせいか説明不足感がありうまく理解できていない。引用された論文を読めば良いのかもしれない

2020/11/17

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