書きあぐねている人のための小説入門
書きあぐねている人のための小説入門 / 感想・レビュー
びす男
「かくあらねばならない」という類いのものから、自由でありたいなと思いました。この本も、もちろん含めて。その強さからしか新しいものは生まれない。
2019/01/09
耳クソ
本書は誰かに、それも多数の誰かに、はっきりとした敵意を持っている。怒っている。誰もが見過ごすこと、誰もが怒らないこと、誰もが許していることを見過ごさずに怒りながら許さない。「奇妙な信念」とか「意固地」とか書かれるスタンスが貫いていてあまりに殺伐している。無駄にリベラルな学生などは内容以前に読めば読むほどそのスタンスに眉を顰めるだろうし、数年前の私なら床に叩きつけて唾棄していただろうが、いまはとても近くにいる気がする。
2023/08/15
禿童子
小説はストーリーだけではない!エンタメ読者は相手にしていない強気の作家さんの小説「家」入門。書くことによって成長することが大事。書きながら考える。ネガティブな内容は書かない。世間の大勢にくみしない姿勢はあっぱれですが、保坂さんの現在の立ち位置がどうなってるか気になります。小説家になる以前の人には参考になる本だと思いますが、デビュー後もこのスタンスを続けられるか楽観的にはなれないというのが読後感。
2017/10/23
こうちゃ
論理的・分析的には読まず、直観的・感覚的に読んでほしいとのこと。あとがきによる本の成立の裏話→約10時間、編集者を前にしてしゃべったテープがもとになっているとのこと。なるほど、それでわかりやすさが増しているのかも。目次が細かいので、気になるところをいつでも見つけ出しすぐに読めるのも◎
2015/10/25
とみやん📖
小説家が何を考えているのかを知ることは読者としても有益と思い、先日読んだ森村誠一氏の本に続き手にしてみた。保坂和志氏の作品を読んだことがないので先入観なく読めたものの、かなり独特なセンスの持ち主と分かった。哲学と小説のところは難解で理解が及ばなかった。普段大衆的なエンタメ小説ばかり親しんでいるせいか、作品の世界に引き込み、感情や思考を刺激してくれるものであれば立派な小説だと私は思うのだが、この方はそれでは満足しないようだ。作家の数だけ小説観があるのだろうが。終わり3章はプロ目線を知ることができて良かった。
2020/04/12
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