途方に暮れて、人生論
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途方に暮れて、人生論 / 感想・レビュー
森
図書館で借りた、後半斜め読み。考え方が、非常に自分に近く、親近感を感じる。ただし読んでいて、所々にザラっとた気分になる、理由は分からない、今読むのは、ヤバい感じがした、読み飛ばす。数年後にまた再読します。
2015/02/10
ばー
常に小説のことを考えている著者のエッセイなんだから、これは読むしかなかった。日々の雑感、現代への考察、感情的な私論、それぞれが、文学的なあれこれに繋がっていく。時折ひじょーに感情的な極論が飛び出てしまうのはご愛嬌か。著者の大学生活、社会人生活を綴った個所は興味深かった。「今すぐには役立たないものを肯定し、受け入れる」。常々色々な場面で叫ばれていることですが、やはり難しいことだと思います。小説好きな人間はこの本を著者の小説論の延長線上に見てしまうが、ただ単純に肯定の人生論として読んでもいいんだろうな。
2014/05/06
訃報
「生きることは考えることであり、考えることには結論なんかなくて、プロセスしかない。」「人は芸術作品に没頭しなくてはならない。作品には独立した世界がある。そのプロセスは愛と呼ばれ、評価や比較とは対極の行為です。愛は比較できないもの独自性のあるものだけを大切にします。」「没頭するたびに喚び起こされるこの愛によってこそ作品の全体を把握できるのです。作品全体は愛以外の何物でもありません。それぞれの部分は理性によって把握できますが、全体を理解するには愛が不可欠なのです。」
2016/12/25
イシイアツコ
この著者のものは初めて読む。作者と一緒に思索の森に分け入りながら読み進んでいくような感じの本だ。すらすらと読める文章とは異なり、いちいち枝に引っかかったり、幹にぶつかったり、足元に出た根っこにつまづいたりしながらの散歩だから、慣れていない私は読む度に考え込んだりすることが多く、時間がかかった。読み終わる頃にはようやくこの著者の視線をつかめるようになった。とても抽象的な感想になってしまうのは、まだ私が散歩の途中であるからかもしれない。
2012/08/11
勝浩1958
『世代像がないから人生と向き合える』の章で「人生とは本質において、誰にとっても、「遅く生まれすぎた」か「早く生まれすぎた」かのどちらかを感じるようにできているものなのではないか。」には思わず首肯した。私は20歳代の頃はいつも遅く生まれすぎたと団塊の世代の人々を羨ましく思っていたものだ。
2011/03/20
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