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夜のスイッチ

夜のスイッチ

夜のスイッチ

作家
レイ・ブラッドベリ
マデリン ゲキエア
Ray Bradbury
Madeleine Gekiere
北山克彦
出版社
晶文社
発売日
2008-09-01
ISBN
9784794967275
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夜のスイッチ / 感想・レビュー

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へくとぱすかる

ブラッドベリに、こういう絵本になった作品があったのか、というのは驚き。幻想的で詩的なのは、さすがにブラッドベリらしさでいっぱいだ。夜がきらいで、明かりにこだわる少年。もちろん親のほうは夜には明かりを消してしまうので、ベッドにもぐりこむしかない。しかしある日、というわけ。ボーイ・ミーツ・ガールというよりも、孤独な魂が救われていく、成長の物語だと思う。明かりのスイッチではなく、<夜>のスイッチであるところが、SF作家らしいアイディア。少女に出会ってからの詩的文章が美しい。

2021/06/22

(C17H26O4)

「〈夜〉のスイッチは切ったり入れたりできるの」女の子はいった。「そんなこと考えてもみなかった」男の子はいった。わたしも!わたしもそんなこと考えてもみなかった!しかも明かりのスイッチと同じスイッチで!〈夜〉のスイッチを入れると息づくものたち。この絵本の季節は夏だけれど、今なら。輝きはじめたオリオン座、名残惜しげに闇に甘く香る金木犀、人肌恋しくなった猫の寝息…

2019/10/25

zero1

何故、人は暗闇を嫌うのか?それは遠い過去の記憶が残っているから(後述)。主人公は夜が嫌いな男の子。灯りを消すスイッチも嫌い。彼は孤独で不幸だった。ある夜、ダークという女の子が現れて…。夜のスイッチは誰が管理しているのか。ダークは何者か。SF作家として知られる作者(後述)の絵本。読んでいてドラえもんの【暗くなる電球】を思い出した。暗闇にスイッチがあるという発想の転換は洋の東西を問わないのか。55年に出ている古い作品だが知らなかった。他にもあるか探してみよう。

2021/06/23

(C17H26O4)

明かりのスイッチを切るのではなくて、夜のスイッチを入れる。しかもそれは同じスイッチ! 発想をちょっとチェンジするだけなのに。まるで素敵な魔法のよう。夜のスイッチをわたしも入れよう。ひとつ入れ、ふたつ入れ。虫の声が際立ってきて、窓から金木犀の香りが入ってくるのを感じて、東の空に明るい星が見えて……あれは木星だろうか土星だろうか。よい時間だ。

2022/09/30

tokotoko

★アメリカ★登場する男の子は、いきなり夜が嫌い(外にも出ない)と言います。好きなのは太陽と明かり。けれど、明かりのスイッチは大嫌い。それは、押すと明かりが消えてしまうから、だって。かなりね、徹底、されてます!そこへ現れた「ダーク」という名の、真っ黒な女の子。2人にどんなふれあいが・・・!?1回読んだだけではよくわからず、3回くらい読みました。そしたら、暗闇に漂う気持ちにも、素敵な絵の魅力にも、気づけました。けど、その間に私の夜がどんどん更けて行きました。読む人のスイッチを入れてしまうけど、優しい一冊です。

2015/02/24

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