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濃霧の中の方向感覚

濃霧の中の方向感覚

濃霧の中の方向感覚

作家
鷲田清一
出版社
晶文社
発売日
2019-02-01
ISBN
9784794970664
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濃霧の中の方向感覚 / 感想・レビュー

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けんとまん1007

敬愛する鷲田先生の言葉。鷲田先生の言葉は、何故、こんなに穏やかでありながら、深くて、鋭くて、思いやりに溢れているのだろうかと思う。今のこの国を覆っている、停滞と殺伐とした空気の中で、ほんのりと先を照らしてくれるようだ。日々の営みの中で綴られた言葉は、まさに、生きる哲学でもある。自分自身の在り様を再確認するには、鷲田先生の言葉は最適だと思っている。

2022/06/03

よこたん

“標準語で書かれた端正な文章を読んでいても、書いているのが関西人ではないかとおもうときがある。” ああ、これか。鷲田さんの文章がとても好きな理由が分かった気がした。なかなかにかたい内容のことでも、どことなく柔らかな物腰というか、温かみがあるというか。この多幸感が、どこから来るのかが、ストンと腑に落ちた。「社会」「政治」は悲しいかな頭がついていけなかったが、「文化」「教育」はそうそうと楽しく、「身辺雑記」は一番面白かった! 「震災後のことば」は、胸の中を風がぴゅうと吹き抜けるような心地だった。

2019/05/09

抹茶モナカ

朝日新聞一面の『折々のことば』を毎日チェックしているので、著者が引用する箴言とそこから導く哲学には親しみがあり、新聞の片隅のコーナーからより大きく入れ物を変えての思考を味わえた。この哲学エッセイ集で一番強く考えさせられたのは、公共サービスへの依存で生きる力を失った私達日本人の事。東日本大震災の際には、或いは、自分たちは難民になっていたかもしれない事。繰り返し語られていたせいもあり、ハッとさせられた。幾つかのテーマ毎に分けられているエッセイ集で、哲学のエッセンスがあって、短いエッセイが主なので読みやすい本。

2019/05/01

ムーミン

「つくる」と「つかう」の話、とても心に残りました。「つくる」ことが、人の普段の暮らしから離れていった。「つかう」とは、道具に「付く」「合う」こと。自らと道具とが一つとなり、道具が自分の体の一部となって対象に働きかけること。

2019/05/13

みどりくない

色々なことに思い馳せながら読めた本だった。通っている大学の風景とか、国会パブリックビューイングとか、将来どんな街に住みながらどう働くかとか… 理想論のように感じる部分もあったけれど、夢を見させてくれたり温もりを感じさせてくれる本だった。希望をもらった。

2019/06/06

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