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闇の国々 (ShoPro Books)

闇の国々 (ShoPro Books)

闇の国々 (ShoPro Books)

作家
ブノワ・ペータース
フランソワ・スクイテン
古永真一
原正人
出版社
小学館集英社プロダクション
発売日
2011-12-17
ISBN
9784796871013
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闇の国々 (ShoPro Books) / 感想・レビュー

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くさてる

バンドデシネ。ひとつの不思議な異世界の歴史を綴った連作短篇集。ふわぁっと世界に呑まれていくような不思議な読後感でした。細かく美しい線で描かれたコマがひとつひとつ古めかしい画のようで、そこから展開される物語は、さらに理解を拒むような不思議さと奇妙なメカニズムで成り立っているように思えた。分かりやすさや共感出来る物語ではなく、まったくの異質だからこそ面白い世界。個人的お気に入りは、塔を修繕し続ける男の奇妙な脱出行を描いた「塔」です。

2015/11/25

りー

フランス近辺の漫画文化、バンドデシネ初体験。一口に漫画と呼ぶには、画も内容もあまりにも濃厚な作品だった。日本の漫画ではキャラクターの陰に隠れてしまう事が多い世界観、いわゆる文化的背景や設定が物語の主軸を担うものになっているのが新鮮。『闇の国々』一冊で閉じた世界を形成するのではなく、実在する書物や美術、伝承等を物語の中枢に置くことにより、非常に奥行きがある作品になっている。ううむ、素晴らしく技巧的な幻想小説を読んだかのような読後感。これは日本の漫画とは違った趣があって癖になりそうだ。

2013/07/01

サアベドラ

フランコフォンで独自に発達し、アメリカのコミックや日本のマンガと並び称されるバンドデシネ。本作はその有名なシリーズの日本語版第一巻。シリーズ物だが、世界観を共有しているだけで、それぞれの話は独立した物語になっている。日本のマンガとだいぶ違う雰囲気だったので、読み始めは慣れるまで時間がかかった。一コマ一コマの芸術性がとても高く(そして文字がとても小さく)、絵画と映画と漫画を一度に見ているような独特の読後感がある。楽しめたが、どっぷり浸かるというより異文化体験的になってしまったのが少し残念。

2018/10/01

tow

図書館から借りてきて一気読み。面白かったー。世界から創られた壮大なホラ話(笑)細かすぎる描写がすごい。カラーの使い方や、写真との融合が(この写真がサクリファイスやノスタルジアみたいで尚更わくわくする)続編が読みたいが、ないのよねえ。

2018/01/30

ウナイテコナ

とんでもない本に出会ってしまった。日本のマンガは素晴らしいし僕自身も大好きだけれど、それに満足して異国のマンガであるこの「闇の国々」を知らずにいるというのはあまりに勿体なすぎる。日本人こそ読むべきだと思う。そして異国のマンガに驚嘆すべきだ。メタで知的好奇心をくすぐる物語に1ページに一週間(!!!)かけるという濃密でアーティスティックな絵。そして何より難解で不可解な本編を補完するペータースの日本語版に寄せてとペータースのインタビューが素晴らしい!

2012/11/30

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