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レイン・デイズ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

レイン・デイズ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

レイン・デイズ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

作家
浅倉卓弥
出版社
宝島社
発売日
2012-07-05
ISBN
9784800200037
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レイン・デイズ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) / 感想・レビュー

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ジンベエ親分

「四日間の奇蹟」でこのミス!大賞の金賞を穫った著者がデビュー前に書いていたという作品。しっとりとした情緒的な文体は、こういう動きが少ない物語にマッチしている。中学の頃に互いに淡い気持ちを抱いた佳織と、ひょんなことから自宅に呼んだコールガール(死語じゃん笑)として再会し、それから始まって終わる3カ月間の彼女との暮らしをひたすら静かに淡々と描く。それがずっと続くことを互いに望み、それが叶いそうになった時に突然終わりが訪れるのだが、ひたすら同じ温度で静かな文体が、よけいその喪失感を増大させる。もしかすると名作?

2019/03/01

はるわか

愛情と呼ぶにはあまりに相手を知らなかった。でも僕が彼女に抱いたのは興味でもなかったし欲望ですらなかった。涙と、あの震える肩とが知らぬ間に何もかもを塗り替えていた。何かを望むということには、あまり慣れていないんだ。一面の沈んだ色彩の中にあの赤い傘を探している。だがもちろん見つけられることはない。【『追憶の雨の日々』の加筆修正改題】

2016/06/01

かつおさん

好きな作家さんの初期作品ということで読みました。欲求や他人への興味や期待を持てない主人公、川村祐司。デリヘル嬢として再会した中学時代の同級生、平野佳織との同棲の中で変っていく自分に気づく。でも、結局、自分の気持ちをキッチリ伝えられず佳織の境遇ついても聞いてやれない、変わらぬ自分に絶望する。この作家さんのことなので何かサプライズ的な展開を期待しましたが最後まで淡々とした話でした。

2023/07/12

kumako

主人公・祐司の「成長」の次に来る「成熟」物語という感を受けました。二十代ってこんな風に嫌な事から逃げつつもやってこられたのは梶岡の言う通り、回りの大人が助けてくれていたからだと私自信を振り返っても思い当たります。なんとなくメルヘンチックな話で男の夢が詰まってるのではないかなと、鶴の恩返しを思い出しました。

2019/12/28

TAMA

2012年66冊目読了。こんな生き方を独りで続けるか、それとも失うかもしれない怖さと共に誰かを愛するか。幸せの意味は難しいな・・・。

2012/10/25

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