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病気と日本文学 ~近現代文学講義 (新書y)

病気と日本文学 ~近現代文学講義 (新書y)

病気と日本文学 ~近現代文学講義 (新書y)

作家
福田和也
出版社
洋泉社
発売日
2012-09-06
ISBN
9784800300096
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病気と日本文学 ~近現代文学講義 (新書y) / 感想・レビュー

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giant_nobita

「自分の窮状を身も蓋もなく率直に書き出していく、写生という方法によって言文一致体を完成させた」正岡子規。言文一致による自己と思惟の一致を小説の世界で実践し、絶対に相容れない他者同士の会話の中に真実を求めた夏目漱石。「身体も心もあてにならない」という漱石的な心身観から導かれた生命賛歌を鮮明に提示した北条民雄。その真逆として、「身体もダメ精神もダメ、そこで生命ではなくむしろ死、死体という感覚」を描いた椎名麟三。講義録ということで文学史的知識を語る脱線も目立つが、こういう視点で日本文学を捉えるのは新鮮だった。

2018/11/24

きつね

期待外れ。「毎年行き当たりばったりで、今年も、病気と日本文学というテーマに深い企みがあったわけではない(略)作品の質だけは保証(略)講義の質が追いつかなくて申し訳なかった」p.256 これにつきるよ。 p57「ジョン・ネイスンというアメリカ人と、先日話す機会があって(…)漱石はヘンリー・ジェイムズを果たして読んでいたのだろうか、と彼は言うんですね。資料としてはそういう事実は残っていない」ダウト。『金の盃』に書き込みがあり、明暗への影響が指摘されている。 あと「すべからく」は総てって意味じゃないですよ。

2012/09/24

ローリングエルボー

面白かったが、どこにピントを合わせているのかわからなかった。

2018/09/04

ひろただでござる

色々な「?」が「!」になった。

2013/04/18

ニールキャサディ

各国の文学のテーマ、イギリスは相続、フランスは借金、アメリカは幽霊、ロシアは信仰、ドイツは山、そして日本の近代文学のテーマは自殺という的確な指摘に驚かされた。正岡子規の写生文が新しい日本語を作ったこと、漱石や芥川が病気や精神の失調を通してその作品にいかに深みを与えたかを、非常に分かりやすく話していて、名講義と言える。

2012/10/08

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