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怪獣使いと少年ウルトラマンの作家たち 増補新装版

怪獣使いと少年ウルトラマンの作家たち 増補新装版

怪獣使いと少年ウルトラマンの作家たち 増補新装版

作家
切通理作
出版社
洋泉社
発売日
2015-04-03
ISBN
9784800306159
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怪獣使いと少年ウルトラマンの作家たち 増補新装版 / 感想・レビュー

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Bugsy Malone

カバーにある、夕陽に浮かび上がる怪獣の影を見上げる、ランドセルを背負った少年。その少年に自分自身を重ね合わせ読み始める。しかし、そんなノスタルジックや裏話的な内容ではない事にすぐに気付かされる。四人の作家達がシナリオに託した「想い」。そこには、差別、疎外感、故郷、思想、そして願いが詰まっている。常に痛みを伴いながらそれらを読み取って行く。そしてその向こうには、もう一つの「ウルトラマン」の物語が見えて来る。

2015/05/17

まえすとろ

1993年、宝島社から刊行された「怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち」から22年の歳月を経て、88ページにも及ぶ新たな検証記事を加えた「増補版」。テレビ界の発展期、日本経済の高度成長、安保闘争、沖縄返還、オイルショックなど「昭和」という時代の激しい流れの中で戦中、戦後を生き抜いてきた経験を元に≪ウルトラマンと怪獣が居る世界≫を通して、日本という国の「有り様」をこれからを生き、未来を築いてゆく力となる子供達にメッセージとして発信し続けた脚本家それぞれの人物像を通して作品思想を検証した空想怪獣譚の批評書。

2015/05/11

がんもどき

リアルタイムでウルトラマンを観ていた世代の著者が、シナリオライターに接触してウルトラマンに込められた思いを探る。それまで前例のなかった怪獣ドラマを作るうえでどういう意図を込めて作られたのかの裏話が語られていて興味深く読ませて貰った。初期のウルトラマンを観ていた世代には刺さるんだろうなと思う。戦争や沖縄が思ったよりドラマに関わっていることがわかる本だった。

2022/01/09

天使の奇跡

表題は、ウルトラセブンシリースの中の一作品の題名。内容覚えています。悲しい切ない話。 ウルトラマンの作家が、どんな思いで、書いたが分析されています。皆さん戦前生まれの戦争体験者、うち2名は沖縄出身。いろいろ考える本でした。ブースカが、イグアナだったこと、お荷物小荷物の背景など、知らないことたくさんありました。新装版で読みました

2017/01/14

WS

とんでもなく分厚い重厚な本で、読みきれるか心配だったが、内容の濃さに魅了されすんなり読了できた。特に市川森一さん、金城哲夫さんの章は印象的だった。断絶された現実に理想を投げ掛けた金城さん。現実をそのまま投げ掛けた佐々木さん。怪獣使いと少年の上原さん。ハッピーエンドの話を用いず、福音を与え続けた市川さん。特撮批評の最高峰とも言える作品。

2021/04/10

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