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神隠し~現代怪異譚集

神隠し~現代怪異譚集

神隠し~現代怪異譚集

作家
平山夢明
田中 康弘
小池壮彦
黒史郎
黒木あるじ
吉田悠軌
濱田 政彦
高橋ユキ
天歳 真文
出版社
洋泉社
発売日
2018-07-18
ISBN
9784800315274
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神隠し~現代怪異譚集 / 感想・レビュー

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ma-bo

ライターやジャーナリスト、作家が「神隠し」をテーマに様々な切り口から考察しまとめた一冊。オカルト、伝記、都市伝説的な内容もあれば、犯罪や事件が関わっている(もしくは関わっていると推測される)事例、子供の失踪事件等現実的な考察もありバラエティー豊かな内容。飛び込んだはずの人が消える説明のつかない人身事故とネットに書き込まれる様々な異界駅。鉄道の駅にまつわるニュースにもなった現実世界の不思議と、オカルト寄りの異世界。コインの表裏の様な記事はなかでも興味深かった。

2023/03/01

HANA

執筆陣の面々から実話怪談と思い込んでいたが、実際はそれぞれの立場から神隠しに触れたものであった。オカルト的なものもあるのだが、それも一部を除いては事件現場や怪談スポットのルポに収斂されているような気がする。一部マジで語っている人いるけど…。それと対を成すようになっているのが犯罪系なんだけど、もう圧倒的に生臭いというか何と言うか。圧巻の平山御大はじめやや陰謀論が入っているものの読み応えがありすぎる小池壮彦やバラバラ殺人の系譜を追う高橋ユキ等、人間の悪意がこれでもかと込められて、こちらまで当てられそうでした。

2020/01/06

キンモクセイ

霊的な神隠しよりは陰謀、事件性の強い“神隠し的”な話が多い。平山夢明さんの都会編では興味深い話がある。都会の神隠し=殺人事件。しかもキンキンに凍らせると切断しやすいらしい。必要なのは、チェーンソーと業務用冷凍庫。所謂コンクリート詰めはNGらしい。固まっているようで中の人間は固まらない。なるほどね。山での神隠しは謎に包まれている。狐がとか天狗がさらったなど言われたりする。山は海のように深く怖い場所という。何か視えない山の力があるのかも。忽然と姿を消した場合、昭和の時代あの国が関与したかもという話は有名。

2020/04/05

眠る山猫屋

様々な人間消失をライターたちが語る。平山夢明先生なんかも参加しているが、実話怪談とかではない。怪談より怖いけどねw 誘拐とか拉致、単なる失踪。人が消える要因は幾つもあるが、“神隠し”としか云いようのないケースもある。現代でも40秒間目を離した隙に消えてしまった子供の案件など、神隠しとしか表現しようがないが、視点を変えると(例えば政治的な力が働いていた、とか)様々な可能性が考えられる、のかも知れない。他にも都市伝説の『無人駅』や殺人事件による死体処分といった人体消失の可能性も語られていたりする。怖い~。

2024/04/01

田中

執筆者たちが人の消失(蒸発)する現象について多角的にアプローチし持論を展開する。誘拐、拉致、暴力団がらみの処理で解明する論には驚いた。信じられないような闇社会の実話である。一方では、不思議な謎もある。狐や天狗のしわざなのか、超常現象なのか。どうみても事件性がみあたらないけど、一瞬で行方不明になる大人や子供がいる。突発的な出来事の多くは「山」に関連しているのだ。いなくなり、その後に山奥で発見された幼児は本当に不可解だ。つくづく山には異界に誘う「魔」があり、街中には凶刃な「悪」がいると身構えてしまう。

2022/12/29

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