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FKBふたり怪談 伍 (竹書房文庫)

FKBふたり怪談 伍 (竹書房文庫)

FKBふたり怪談 伍 (竹書房文庫)

作家
黒木あるじ
黒史郎
出版社
竹書房
発売日
2015-01-29
ISBN
9784801901513
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FKBふたり怪談 伍 (竹書房文庫) / 感想・レビュー

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夢追人009

名前に黒の字がつくお二方、史郎さんは都会でライトな陽、あるじさんは田舎で重めの陰と作風の違いを実感しましたね。『騒音トラブル 嘲笑』黒史郎:岡村さんは会社の同僚達と飲みに行って次の店の代わりに自宅マンションに皆を招いて家飲みするが、夜中に同僚の一人の具合が悪くなり救急車で運ばれ急性アルコール中毒で亡くなる。翌朝、病院から帰ると玄関のドアに「夜は静かにして下さい」と隣人からの張り紙があり、彼は救急車が去った後に大勢の男達のゲラゲラという不快な笑い声を聞いたと言うが皆で病院へ行ったのだから有り得ないのである。

2020/09/12

HANA

実話怪談集。今回は熟練の二人って事で危なげなく読める作品が多かったのだが、裏返せば後に残る話が少なく感じた。読みすぎて感覚が麻痺してきているのかな。でも黒史郎なら「しゃかしゃんしゃん」、黒木あるじなら民話調の作品で揃えると見せかけて、最後に楽屋落ちみたいな取材に関する話を持ってきて、喉に刺さった小骨みたいな、妙に後を引く嫌さを持った作品があるのが嬉しい。いや、一冊丸々読んでこういう話が一篇も無い実話怪談って多いのよ。しかしこういう狭い分野で独特の立ち位置を持った人って強いな、と黒木あるじを読みながら思う。

2015/03/09

ラルル

面白いに決まってる二人組ですね。表紙もスゴクイィ。まえがきもスゴクイィ。本編もはずれない。「太りたい」は話者の話より史郎さんの返しの方が面白かったです(笑

2015/04/09

澤水月

マジで上手い2人が組んだ極上品。イスラム国でささくれた心を別方向に赤剥けさせてくれた。黒氏、マスカット‼︎ 意味フタイトルは最後まで何あるかわからず脱水機にかかった気分。芸能人など温まる話としゃんしゃかしゃん、独眼キャバとか凄いの混ぜ気まぐれ料理具合たまらない。何故かサ店で味噌汁啜りつつ読んだ黒木パートは最早遠野物語。土着、溶け出す時間感覚と戦前の風景が素晴らしい。でも今を生きる塩彼やだわ…ラストは松村進吉氏に叩きつけたな! 2人ともに髪に纏わる怪談があり、興味深い。単行本で耐える本だなこのシリーズ

2015/02/03

やんも

これは黒木さんが本気で殺しにかかっている。この企画は3冊目、まえがきにあるように、ただの競作ではないと承知しているのだ。得意の地方色の濃い話や、取材時の臨場感のある話をこれでもかと盛り込んできた。後者は語り手が自覚していない恐怖や追跡取材を拒まれたケース、レコーダーに残された不気味な会話等いずれもひねりを効かしている。単著よりも濃縮されたような印象は、筆者の本気度の高さ故か。一方黒さんはアッサリ風味で、少々物足りなさがあったが、現在の黒怪談本はかなりねっとりして、より黒々としているのが改めて実感できた。

2017/04/24

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