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怪談実話 終 (竹書房文庫)

怪談実話 終 (竹書房文庫)

怪談実話 終 (竹書房文庫)

作家
黒木あるじ
出版社
竹書房
発売日
2017-05-29
ISBN
9784801910928
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怪談実話 終 (竹書房文庫) / 感想・レビュー

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夢追人009

リアルな頭蓋骨写真が怖い黒木あるじさんの「終(しまい)」という題名の本ですが、一応の一区切りで勿論本当の意味ではないですね。多くの怪談通から安定の黒木さんと言われ間違いなく満足できますし一筋縄でいかない捻りも効いているのに加えて、怖がらせるだけでなく読後にそこはかとなく漂うユーモアもいいなと思いますね。カバー写真にピッタリの秀作です。『囮墓』U氏が住職を務める寺院は聖地「肝だめしのメッカ」として地元で有名だった。本堂から離れた広大な墓地に侵入する輩が多く、U氏の父と本山からの助言により囮の墓が設置される。

2021/04/25

HANA

実話怪談集。シリーズ大団円という事で、内容もそれに見合ったものとなっている。平凡に続く日常の中に、ふと遺物が紛れ込んでいるそんな感じの話が多いような。収録作全てが粒揃いであるが、白眉は何といっても「風習」「同名」の二作品。前者は断片から漏れ出してくる不穏な様子がただ事では無いし、後者は後の但し書きも含めて怪談の取材というもの自体を異界化しているよう。「実話」から「烏賊」までの一連の作品も、虚実が入り乱れていて何とも言い難い読後感を齎している。これで終わりではなく、新たな出発の一冊となって欲しい本であった。

2017/06/17

澤水月

黒木あるじ畢生の実話怪談区切り「終」、見届け感無類。謝罪、花柄、囮墓…切なさと彼我が破れる恐怖、今の世の不安反映した話群どれも素晴らしいし、他の追随許さぬ削りこまれ濃縮された「作品」。一旦擱筆新たに実話怪談に向き合うため雌伏…明言発表はなかなかできない、本当に誠実な書き手。ジャンル衰退憂えているのだろう。個人的には某実在事件の影が何十年にもわたり覆う一話に身悶えするほど興奮(偶然近い時期の女性向けコミック誌で同地域を大島てるが検証していたこともあり)。小説すばるで作品発表始めており益々の健筆に期待しかない

2017/05/30

ネムコ

以前は「超怖い話」が好きで、関連図書はもれなく買っていましたが、ある日コロリと熱が醒め、しばらく怪談から遠ざかっていました。そんな私に改めて実話怪談の面白さを思い出させてくれたのが黒木あるじさんでした。怪談は人、が私の持論で、要するに好むに合ったんでしょうね。そんな黒木さんの『シリーズ最終巻!』。これは読まざぁなるまい。短い話ね端々に黒い深淵が覗く。怪談を書く人はたくさんいるけど、黒木さん御自身は唯一無二。どうぞご自愛ください。

2017/06/06

ラルル

知っている話ばかりだと思ったらそうか、あるじさんのラジオで先に朗読を聴いていたものが多かったのでした。相変わらずクオリティは高いです。こちらのシリーズも終了したようなので、個人的お気に入りの「無残シリーズ」に今後期待です

2017/07/18

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