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忌印恐怖譚 くちけむり (竹書房文庫)

忌印恐怖譚 くちけむり (竹書房文庫)

忌印恐怖譚 くちけむり (竹書房文庫)

作家
我妻俊樹
出版社
竹書房
発売日
2018-01-29
ISBN
9784801913639
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忌印恐怖譚 くちけむり (竹書房文庫) / 感想・レビュー

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夢追人009

呆れる程にあまりにも、けったい過ぎて普通の感覚ではとても信じるのが困難な話を書かせたら天才だよなといつも感心させられる我妻俊樹さんの実話怪談集。『関西のホテル』明奈さんが仕事で関西のホテルに泊まった時の事で入口ドアを開けるといきなり通路を塞ぐように仏壇が置かれていた。フロントに言ったらすぐに部屋を交換してくれたが、どうしてなの?と聞くと「前のお客様が置いて行かれたものを係員が見落としました」という不可解な説明をした。出張から帰った明奈さんが職場で同僚達にその話をしているとフロアの電話機が一斉に鳴り出した。

2020/12/10

HANA

実話怪談集。著者独特の奇怪な言い回しが異界に誘い込むような話は少ないものの、淡々とした記述によって現実の皮膜を剥がしているような話が多いように感じられた。故に最近の実話怪談らしく奇妙な話が中心となっているが、因果を説かず現象だけを記述した様子がその淡々とした文体とマッチして実に効果的。個人的にはあの奇怪な言い回しが好きなので、見られなくなったことはちょっと残念であるけど。収録作中白眉は何といっても「本当の別れ」「死んでるんでしょ?」前者は最後の一文が後者は最後の言葉が、何とも寂寥感に溢れていて素晴らしい。

2018/02/19

モルク

実話怪談集。恐怖というよりは不思議な話。すごく怖いという感じではないが、何か後でじわりとくるものがある。怪談の原点の「語り」に肉薄することをテーマとした新シリーズの第一作だそうだ。さらっと読めるが、多分内容をあまり思い出せないということになりそうだ。もっとも、怪談や不思議ものはそれでいいんだと思う。

2019/01/06

はつばあば

読み友さんが「みみざんげ」を読みたいとされていましたので、私も夏に怪談は付き物だからと読むことにしたのですが・・怪談は口伝えに耳から入るほうが恐怖感を増しますよねぇ。目で読んでいると・・怖いというよりじわぁ~と皮膚感覚に訴えるような・・悪酔いして嘔吐して、もう胃液も出ないような(^^;。それでもまた他の怪談モノに手を出してしまうのですが・・(#^^#)。

2019/07/20

澤水月

いきなり著者語りで風変わりな話し手を綴る「おじさん」、彼岸のものは文字化された情報を読む!凄く納得できる。言霊や呪(しゅ)の概念に通じ似た想いを私自身持ってる部分もあり。不条理悪夢展開の「死んでるんでしょ」も最高。題名も素晴らしいし口づての語りを書き綴る事を意識したという新シリーズまずは大成功かと。戻ってくれて非常に嬉しい

2018/02/04

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