読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

くらげ色の蜜月 (竹書房文庫)

くらげ色の蜜月 (竹書房文庫)

くらげ色の蜜月 (竹書房文庫)

作家
日下三蔵
戸川 昌子
出版社
竹書房
発売日
2020-09-17
ISBN
9784801923997
amazonで購入する Kindle版を購入する

くらげ色の蜜月 (竹書房文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

geshi

タイトルにひかれ、昭和らしいエロテイックとグロテスクの色あいに塗られた文章に酔い惑わされた。『鷗が呼ぶ』グロテスクさの裏側には愛情とも憎悪ともつかぬ思いが渾然一体とある。『くらげ色の蜜月』このラストは空想なのか現実なのか形を掴ませないのがまさに「くらげ」。『蟻の塔』目を背けていたものに飲み込まれていく過程が伝わり一番オチらしい突き落としへ向かう。『聖女』キーとなるものの不在により風間登代が聖女なのか悪女なのか最後まで見通せない闇を残す。

2021/01/23

ネムル

昭和エログロ。先に復刊された短編集『緋の堕胎』で耐性がついたせいか、この淫靡な雰囲気も落ち着いて読む。しかしまあ、「塩の羊」に如実なところだが、ある程度オチが着いた話よりも何がしたいのかよくわからない話こそ面白いのだが、少し時間がたつと結局なんの話だったか思い出せないのが困ったところ。本作では「エスカルゴの味」「聖女」「蟻の声」あたりが面白いが、もやっとした印象だけになりそうではある。それが戸川昌子の味かもしれないが。

2020/10/24

Ayah Book

昭和ドロドロ短編集。どれも面白いです。特に好きだったのは、子供のような未発達な体を持つ妻の、思いもよらぬ行く先「ウルフなんか怖くない」、よもやスーパーナチュラルな展開か?と疑わせる「聖女」、精神分析をうまく使った信用できない語り手もの「蟻の声」、なんともやりきれない家族間の地獄絵図「赤い的」でしょうか。しかし、「蟻の塔」と「蟻の声」はタイトル逆じゃないのだろうか?

2020/10/05

Inzaghico

戸川昌子はシャンソン歌手でタレントという認識だったのだが、実は推理作家と知って驚いたのはずいぶん昔のことだ。推理作家戸川の1960年代の短編を集めたのが本作だ。性愛(とくに女性側の)がテーマのものがほとんどで、よくも悪くもザ・昭和である。表題作の「くらげ色の蜜月」は救いがあって、ちょっとほっとした(とはいえ、犯罪は起こりはするのだが)。すべて完璧だけれど、爪が汚い、というところから男のだらしない本性を見抜く女性。たしかに、どうしても許せない仕草やことってある。女性作家ならではの視点だな、と感心した。

2020/09/26

カネコ

上手で淫靡な小説というだけで両手をあげて喜びたくなるわけですが、収録されている小説どれもが人間の理に即さない(せない)ような部分が物語の要となってはなしが展開しており、これがバラエティ豊かでとっても楽しい。人間の悪いところがこれでもかと淫靡に書き連ねられておりどのはなしも印象にどぎつく残る。ほとんどの小説がこうあって欲しい。

2020/11/04

感想・レビューをもっと見る