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静かな終末 (竹書房文庫 ま 8-1)

静かな終末 (竹書房文庫 ま 8-1)

静かな終末 (竹書房文庫 ま 8-1)

作家
眉村卓
日下三蔵
まめふく
出版社
竹書房
発売日
2021-03-03
ISBN
9784801924253
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静かな終末 (竹書房文庫 ま 8-1) / 感想・レビュー

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mihya

色々集めたショートショート集。面白かったり、そうでもなかったり。近未来のディストピアを描いたものが多く、印象に残った。書かれたのが62年なんてものあって近未来が既に過去になってたりするが…。

2023/08/08

すしな

044-23.戦争を生き抜いてきた人が書いたSF短編集です。この話の中で描かれている未来が今よりも過去だったりするのですが、空想で書かれていたことが本当になったりもしてて、当時のSF作家さんの見識には驚かされます。また、結構な割合で戦争が描かれている作品があったのですが、ステレオタイプの戦争と平和ではなくて、戦争している時の社会情勢とそこに生きる人の空気感が伝わってきて不気味でした。他も、松本零士的なメカニカルなイメージだとか、巨人たちの星シリーズとか、エンダーのゲームぽいのとかあり楽しめました。

2023/03/27

スターライト

竹書房文庫より刊行されている〈日本SF傑作シリーズ〉の一巻。眉村卓が「ショートショートの神様」星新一よりその数が多く、これまで単行本や文庫に未収録だった作品を中心に編まれた本書は、決して「落穂拾い」ではなく優れた傑作、今こそ読むべき作品が多いのに驚く。サラリーマン、日常での何気ない一コマ、戦争ものや未来に舞台を移したものなどバラエティーに富み、読後に心に残る珠玉の作品群。印象に残ったのは、アフリカでの戦闘で不気味な現象に悩まされる部隊を描く「怨霊地帯」、核弾頭がいつ炸裂したかもわからない不気味な表題作。

2021/04/16

hirayama46

眉村卓の未文庫・未収録作品を多数収録した初期のショートショート集。のちに多く手掛けるサラリーマンものやハードSFなど様々なジャンルの作品を手掛けています。そのなかでも幻想・センチメンタル・無常観が一体になった作品群に特に魅力を感じました。特に表題作の余韻はたいへん好き。

2021/10/31

新天地

ほとんど1960年代の作品だが、文明への批評や警鐘は勿論、社畜やブラック企業等の歪な社会をテーマにした作品もあり古臭さがまるでない。ただ「特権」で描かれた2015年の世界は2021年になってもやってこないようだ。他印象に残った話は第Ⅰ章の新しい文明と呪いの融合した『怨霊地帯』。名前の通りに虚しさと少しの美しい儚さを抱いた第Ⅱ章の「虚空の花」。第Ⅲ章の「錆びた温室」は全ての人間を社会の歯車にし、弱者や役に立たない者を切り捨てる歪さを描き、さらにその解放の中にある手遅れ感が悲しくこの本の中で一番印象に残った。

2021/03/20

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