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僕の“ユリーカ”

僕の“ユリーカ”

僕の“ユリーカ”

作家
稲垣足穂
出版社
沖積舎
発売日
2011-09-01
ISBN
9784806041191
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僕の“ユリーカ” / 感想・レビュー

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yogi

私の田舎では今も天気が良い夜は星がたくさん輝いてる。今私が住んでる街ではあまり輝いてない。それでも月を眺めるのはやはり好きだ。美しいものは美しく時を越えても輝き魅了するのだなとまたまた足穂さんを眺め見上げて心地よく横にあるイバラ道から目をふせ手にも届かぬ輝きに癒されてしまった。もう私にとっては大スターだ^o^

2015/01/07

ぜっとん

とにかく、この人の作品には美に終わるまいという美学があって、切なさや根源的な不可能性というものをあくまで捉えようとする。比喩に類する表現といえば総てがそうだが、月のようにうっとりと語られるそれは、技巧や小説的手法を超えた次元で最高峰だと言えようよ。しかし、これほど評論しづらい作家も珍しい。一読してもらうのが一番早いだろう。

2012/05/12

galoisbaobab

稲垣足穂の文学という枠を遥かに超えた天文史と宇宙論にまつわる詩といってよいのではないだろうか。「ユリーカ」とは「わかった!」ということなんだよね。アインシュタインとド・ジッターをピカソとピカビアとの比較で好みを語ったり、〆は快楽だったり守備範囲の広さは相変わらず。もっと読まれてもよい作家だと思う。

2014/09/02

李孟鑑

足穂先生は自分の作品について、工場で量産されるポスターや、または数学の数式のような、人工的で無機的な感覚が本質だとどこかで語っていたと思います。想像性に富みつつ、一歩踏み込むと数式や座標に帰してしまう「宇宙」というモチーフは、まさに足穂文学にふさわしいものだったのだと、この作品を読むとあらためて実感します。内容は天文学の歴史解説、それにまつわる思い出話などですが、淡々とつづられた文章を追うにつれ、言葉の間には無機的で深い叙情が匂いたっていきます。……(続く)

2014/08/02

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