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死 内田百閒・林芙美子ほか (文豪ノ怪談ジュニア・セレクション 第二期)

死 内田百閒・林芙美子ほか (文豪ノ怪談ジュニア・セレクション 第二期)

死 内田百閒・林芙美子ほか (文豪ノ怪談ジュニア・セレクション 第二期)

作家
内田百閒
林芙美子
東雅夫
玉川 麻衣
出版社
汐文社
発売日
2019-03-29
ISBN
9784811324852
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死 内田百閒・林芙美子ほか (文豪ノ怪談ジュニア・セレクション 第二期) / 感想・レビュー

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モモ

西條八十『トミノの地獄』この詩を声に出して朗読すると呪いにかかって死ぬ、という話が恐ろしい。平山蘆江『大島怪談』同宿で自分より先に自殺した女性の幽霊話。町田市が舞台の日影丈吉『墓碣市民』墓場に住む死んだ男が怖い。林芙美子『上田秋成』妻や長年の論敵だった本居宣長が死に、自らの死も近いと感じた上田秋成。散歩しながら、うつらうつらと居眠りし、時折起こる怪事が怖い。絵も秀逸。宮沢賢治『二十六夜』人間の子どもに足を折られた梟。復讐しようとする梟たちに、恨んではならぬと諭す話が忘れられない。盛りだくさんの一冊。

2021/07/10

SIGERU

死の匂いが全篇に立ち罩める、名アンソロジー。文学の手練れによる怪奇譚を、同じく手練れの編纂者、東雅夫が撰んでいる。本当に、何れ劣らぬ名品ぞろいで、お気に入りを上げるのも迷うほどだ。 既読では、やはり西條八十『トミノの地獄』、内田百閒『冥途』、小川未明『金の輪』、川端康成『不死』に指を屈する。いずれも、簡潔なスタイルで全てを語りつくした達人芸。 未読では、原民喜『秋旻』と宮沢賢治『二十六夜』が白眉。原民喜は原爆詩人として知られるが、戦前にも既に、これほど鬼気せまる小品を書いていたのか。

2021/09/04

くさてる

ただの文豪の怪談アンソロジーなら、分からないでもないセレクションですが、これが「ジュニア・セレクション」?と思うような難解さと古さに、読み終えるのに苦労しました。「トミノの地獄」「冥途」「金の輪」などの名作中の名作はさすが読みやすくも恐ろしいです……。

2019/06/27

Tomoko.H

相変わらず媚びないセレクト。いきなりの西條八十『トミノの地獄』難解、どういう意味だか。内田百閒『冥土』三島由紀夫『朝顔』死んだ身内に会った切なさ?芥川『凶』『歯車』にも似た神経症的な。火野葦平『魚眼記』これはほんとの怪談、話し手が…!日影丈吉『墓けつ市民』死んじゃっても、うっかりその辺に居るなんて。林芙美子『上田秋成』誰だっけなと思ったら、『雨月物語』か。昔読んだわ。老年の寂寥を描いて上手い。「死」というテーマは、恐怖よりも不吉と不安を感じさせる、まさにそういう作品集だった。

2021/11/08

おーすが

文豪ノ怪談シリーズ『死』の巻。西條八十『トミノの地獄』、原民喜『秋旻』、内田百閒『冥土』、三島由紀夫『朝顔 』、芥川龍之介『凶』、小川未明『金の輪』、火野葦平『魚眼記』、平山蘆江『大島怪談』、川端康成『不死』、日影丈吉『墓碣市民』、林芙美子『上田秋成』、宮沢賢治『二十六夜』など。印象的だったのは小川未明。日野葦平の河童の話も狂ってて好き。でもこのシリーズ、ジュニア向けじゃないと思う。

2020/08/06

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