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明日の世界が君に優しくありますように (スターツ出版文庫)

明日の世界が君に優しくありますように (スターツ出版文庫)

明日の世界が君に優しくありますように (スターツ出版文庫)

作家
汐見夏衛
爽々
出版社
スターツ出版
発売日
2021-09-28
ISBN
9784813711575
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「明日の世界が君に優しくありますように (スターツ出版文庫)」のおすすめレビュー

家族も友達も信じられない。素直になれない“頑な女子”が心を開ける相手に出会ったら…… 人気作家の青春小説【レビュアー大賞課題図書】

『明日の世界が君に優しくありますように』(汐見夏衛/スターツ出版)

 親と折り合いが悪くて居場所がない。些細なことから、友達とぎくしゃくしてしまった――。思春期は、人間関係でつまずきやすい年頃だ。しかも一度心に傷を負うと、また傷つくことを恐れ、さらに人づきあいが苦手になってしまう。自分を守ろうとして壁を作り、そんな自分がまた嫌になるという悪循環。夜、部屋でひとり「あんなことを言ってしまった」「絶対嫌われた……」とジタバタした経験がある人も少なくないだろう。

 このたび文庫化された『明日の世界が君に優しくありますように』(汐見夏衛/スターツ出版)の白瀬真波も、人間関係に不器用な高校生。ある事情から家族も友達も信じられなくなり不登校になった真波は、高校進学を機に、海に近い祖父母の家で暮らすことになる。だが、その家には美山漣という同じ学年の下宿人が住んでいた。素直になれずひねくれたことを言ってしまう真波は、まっすぐな性格の漣が疎ましく、つい強く当たってしまう。そんな彼女の頑なな心は、夜ごと浜辺に現れ、「幽霊」と噂される青年ユウと出会ったことで少しずつほこ…

2021/10/2

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 課題図書を読んだ人も、まだ読んでいないという人も、優秀レビュアーの素晴らしいレビューを読み「これは!」と思うレビューに投票してみましょう。投票期間は2021年11月28日(日)まで!

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2021/11/15

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明日の世界が君に優しくありますように (スターツ出版文庫) / 感想・レビュー

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ムーミン

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2021/11/04

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