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進化の意外な順序ー感情、意識、創造性と文化の起源

進化の意外な順序ー感情、意識、創造性と文化の起源

進化の意外な順序ー感情、意識、創造性と文化の起源

作家
アントニオ・ダマシオ
高橋洋
出版社
白揚社
発売日
2019-02-01
ISBN
9784826902076
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ジャンル

進化の意外な順序ー感情、意識、創造性と文化の起源 / 感想・レビュー

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absinthe

ホメオスタシス。生命の状態を維持安定させるための仕組み。これが感情を生み出し知性に働きかけている。知性は脳の専売特許ではない。純粋な知的活動も多くは感情の影響を受けており、それは霊長類どころか遥かに古来の生命にも由来する。感情は脳以外の身体にも関連し、腸などの臓器の影響も受けている。ただこの本、ちょっと読みにくかったし、実例をもう少し詳しく書いてほしかった。

2019/04/03

やいっち

アルゴリズム万能主義の世にあって、その危うさをダマシオは説く。人間(生き物)は、中枢神経系に象徴される知能のみで生きているわけではない。内臓や皮膚も含めた肉体全体という、総合的な存在。その存在感は、我々が感情という、アルゴリズムの範疇には(当面、あるいは相当研究が進むまでは)入りきれていない、曖昧だけど極めて生き物にとって大切なサバイバル機能が考慮されていない。ロボットには、アルゴリズムの能力を高めても、感情モドキが加わってくるのは可能性として乏しい。

2019/03/23

テツ

感情。意識。人間が今この瞬間に至るためには必要不可欠であったであろうそれらの起源について生物学的に解説してくれている。ホメオスタシスが全ての鍵となる。生命を維持するために効率の良いメカニズムを模索していき視覚や聴覚などで得た情報を自らの内側で再構築していくうちに、それらに付随するように意識が生まれていく。日々の生活で感情とか意識とかに振り回されがちだとそれらについてネガティブなイメージを抱いてしまうけれど、人間にとって必要だから生まれ、必要だから所有しているモノだと思うと考え方も変わりますね。

2020/03/09

evifrei

生物のホメオスタシス(恒常性)を意識の発端と捉え、危険を回避するために身をすくませることや、危険にさらされた際に生じる恐怖・痛覚が感情の起源であるとする。また、ネガティブな経験により刻まれた記憶が現在の恐怖として知覚されることには、未来の危機予測に寄与する意味を持つとされる。例えば、火傷をした子供が火を怖がることは、過去に火により苦痛を受けた事を現在の恐怖として知覚し、それにより将来再び熱傷を受けることを回避しているといえる事などが想起できるが、具体例を考えながら読むことで著者の主張も解りやすく読めた。

2020/03/11

Hiroo Shimoda

感情は大脳が結果として生んだものではなく、恒常性から必然的に生まれてきたもの。いわば余剰ではなく必須。感情的になることも生きていくには大事か。

2019/09/19

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