白い花という名の巫堂 太白山脈 (1) (太白山脈)
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白い花という名の巫堂 太白山脈 (1) (太白山脈) / 感想・レビュー
松本直哉
人間のためのイデオロギーであったはずなのに、いつのまにか人間がイデオロギーのための道具になるとき、不毛な殺し合いが始まる。日本の敗戦による解放後朝鮮戦争にいたる時代は、この半島で共産主義と反共主義が血で血を洗う争いを繰り広げた。登場人物でただ一人この争いの不毛を悟っている金範佑からすれば、どちらにも味方できないのだが、状況はそのような中立を許さない。悪者探しはしたくないけれども、もしも日本による植民地化がなければ、とつい思ってしまう。韓国でベストセラーになっただけあって文章は読みやすいが内容は暗澹。
2022/08/20
泉を乱す
解放後の韓国の歴史
2019/12/07
みなみ
朝鮮半島の戦後が舞台の大河小説。登場するキャラクターがキャラが立っていて、この行動がこの結果を生み…というエピソードの積み重ねが素晴らしい。日帝解放後の韓国で共産主義活動をする一団が登場するが、彼らの論理(=上層部が悪いのでは無く自分の努力が足りなかったと自己批判に走る)は、会社や社会システムが悪いのではなく自己責任論に走る現代日本と実は似ている。ようは”○○思想”ではなく、全体主義に走るといずこも同じってことだ。
2017/01/22
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