KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件

ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件

ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件

作家
橋本治
出版社
ホーム社
発売日
2022-12-15
ISBN
9784834253580
amazonで購入する Kindle版を購入する

ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

starbro

橋本 治は、学生時代からずっと読み続けている作家でした。未読の本書が復刊されたので読みました。本書は、横溝正史オマージュ青春ユーモアミステリでした。しかし村上春樹まで引用されているとは・・・ https://hb.homesha.co.jp/n/n9f565500703c

2023/02/07

えも

懐かしいなあ、復刊ですよ。といっても実は読んではいなかったんですけど▼ホント懐かしい。時代背景が高校〜大学時代、文体はあの、嵐山光三郎や椎名誠なの昭和軽薄体。何しろ昭和軽薄体は太宰治の「女生徒」を持って嚆矢とするからなあ(嘘)▼懐かしいのは、橋本さんの言い回し。なんとも含みのある、持って回ったようなアレですよ。それで青春小説と昭和の家族小説をやるんだから、全く懐かしいこと、この上ない♪

2023/02/16

これは1983年に書かれていて、それはわたしの生まれるより10年以上も前で、現在からはだいぶ過去に遡るけれど、まったく古臭さを感じさせない小説だった。橋本治さんの小説は初めて読むけれど、文体にもすぐに慣れて、ちょっとふざけているようなところも愛おしく感じる。余談だと思っていたところが実はこの小説の重要な部分で、余談だと思って読み飛ばさなくてよかった。ページ数は多いけど読むのが楽しくてあっという間で、終わるのが少し寂しい。終わってほっとしている気持ちもあるけれど。こういう名作がまた復刊してくれたらいいな。

2023/09/09

A.T

不思議なストーリーだ。個人的には似た読後感がこれまで2度くらいあった。同じく橋本治の「草薙の剣」と川端康成「山の音」だ。祖母(祖父)、母(父、叔母)、娘(息子、嫁)がひと家に暮らす家族の世代間の断絶と歴史がテーマ。時は昭和58(1983)年1月15日の成人の日、一家の祖母が絞殺されることから始まる。横溝正史の「獄門島」と「犬神家の一族」、中井英夫「虚無への供物」をオマージュするサブカル風の仕上り、シリアスとおふざけが入り混じる。橋本自身が70年安保に東大生だった「呪われた世代」というのが終生のテーマに。

2023/02/18

豆茶

図書館の新着コーナーでこのタイトルを見て、「わっ、懐かしい」と(復刊本です。元本の刊行は、1983年)。何しろ、読んだのは大昔、まア初読み同然でしたが、「桃尻娘シリーズ」を思い出す若干ナルシスト気質な語り手が、感性とけっこうな毒でもって、『ダサいもの』『ヤな女(男)』をばっさばっさと斬りまくり、油断するとその切っ先が紙面突き抜けこっちまでぶっ刺さるという、軽いのに妙に生々しい独特な文体…いやあ、懐かし。しかし、ぶった切っても切り捨てず、考えて理解しようとするのが、橋本治さんのやさしさでしたね。

2023/02/09

感想・レビューをもっと見る