世界の真ん中の木 愛蔵版
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世界の真ん中の木 愛蔵版 / 感想・レビュー
kanata
スタジオジブリで原画担当として活躍した 故二木真希子さんの物語。このひとの絵としては初めて見るが、タッチはジブリそのもの(人物の顔つきは違う)で、ジブリのオリジナルに携わっていたと思うと、緑いっぱいの画面が動き出すようだ。ファンタジックな世界観にジャックと豆の木のような大樹を昇っていくわくわく感。冒険の友にカエルの木彫りのお守りデーモ。やさしき苔の番人スプルは木の傷を癒す頼もしさ。そして追い詰められても諦めない人物たち。生命を与えるが嫌な感じのする銀の水。巨大な鳥の体液が腐っていたということなんだろうか。
2019/04/21
結衣花
たまには小説以外の本もいいな、と手に取った一冊。著者がスタジオジブリに在籍されていたこともあって、そのまま映画を見ているような冒険譚でした。
2022/08/27
鮎
人物と背景が分離することなく、全体で一枚の画として見せてくれることの嬉しさ。言葉よりも雄弁に、人も生かされている命のひとつにすぎないと教えてくれる。けれど本書が何より素晴らしいのは、その生かされている人がさらに、種を運ぶ役割を担っていること。そこに少年少女の出逢いと旅が繊細に重なること。樹上の天には死のみなもと、地中深い根の国には母なる海というのも、安易な逆転に終わらない面白さ。顔と体が乖離することなく、動きの中で心象を表して見せてくれることの楽しさ。そうだアニメって、絵が動くことの感動が始まりなんだわ。
2019/05/22
にゃこ
なるほど、ジブリだ。
2019/05/12
Midori Matsuoka
スタジオジブリのアニメーション作画を手掛けていた二木真希子さんのオリジナル作品。「守り人」シリーズの挿絵もこの方なのですね。 フルカラーで贅沢な物語。大自然の雄大さが生き生きと描かれている。 世界の真ん中にある大きな木。この木に登ってみたいと思い、行動を起こす少女シシ。シシが樹上で見たものとは。 端的な言葉で世界観や情景を表し、たちまちこの世界に吸い込まれてしまう。二木さんの描く木や植物、光や生き物どれも素晴らしい。 読み終わるとジブリ映画を見た時のようなため息が漏れる。
2019/07/26
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