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漫画で知る「戦争と日本」ー敗走記篇ー

漫画で知る「戦争と日本」ー敗走記篇ー

漫画で知る「戦争と日本」ー敗走記篇ー

作家
水木しげる
吉田裕
出版社
マガジンハウス
発売日
2022-07-28
ISBN
9784838732142
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「漫画で知る「戦争と日本」ー敗走記篇ー」のおすすめレビュー

レジェンド漫画家・水木しげるが描いたリアルな戦争。従軍経験が妖怪に繋がった?

『漫画で知る「戦争と日本」―敗走記篇―』(吉田裕、水木しげる/マガジンハウス)

 2022年は、水木しげる生誕100年の記念イヤー。「水木しげる記念館」のある鳥取県境港市を中心として、イベントが相次ぐ一年だった。これらイベントの中で最も気軽に、かつ出不精でも、記念イヤーを感じられる機会は、7月末に出版された2冊の漫画集だろう。『漫画で知る「戦争と日本」壮絶!特攻篇』と『漫画で知る「戦争と日本」敗走記篇』(吉田裕、水木しげる/マガジンハウス)だ。

 水木しげるといえば妖怪だが、このような戦争漫画も描いているのだ。この2冊は、過去に発表された戦争漫画をピックアップして、一橋大学の吉田裕先生が歴史的な考察を加えたもの。現地の兵(水木)の近距離の視点と、研究者からの遠距離の視点という2点から戦争を眺めているところが編集の上手さだ。本稿では『敗走篇』を紹介したい。

 まずは、簡単に水木しげるの略歴を。水木は1922年3月8日生まれ。太平洋戦争に出征し、ラバウル(現パプアニューギニア)で左腕を失っている。戦後は紙芝居作家、貸本漫画家を経て、43歳の時に「別冊少年マ…

2022/11/11

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漫画で知る「戦争と日本」ー敗走記篇ー / 感想・レビュー

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剛腕伝説

水木しげるの戦争体験が元となっている。戦争の悲惨さ、日本陸軍のバカさ加減、戦争に巻き込まれた原住民の被害等々。後書きでも作者本人が『日本政府はやみくもに戦争を仕掛けた事を心から謝らなければ本当の意味での外交は成り立たない』と言っている。とても考えさせられる。

2024/02/15

すうさん

図書館本。水木しげるの漫画に出る妖怪たちはどこかユーモラスで憎めない。水木しげるの描いたこの本に出てくる人間はたとえ憎いはずの上司、上等兵であってもどこか憎めない。もちろん敵であるはずの外国人も、原住民も憎くは描いていない。しかし戦争の話を読んでいくと不思議に恐怖の感情が出てくる。水木しげるの体験談ではあるが、戦争を憎み何とかして生き残ろうと必死で逃げ回る。食べ物もなくなり左手を失いマラリアにかかってもしぶとく生き続ける。水木しげるの戦争本は救いのない戦争の悲惨さとともにそれでも生きる強さも学べる。

2022/10/19

シュウヘイ

戦争経験者のリアルな体験談 戦場で生き残ることの意味を考える

2024/01/04

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