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【映画ノベライズ】バンクーバーの朝日 (マガジンハウス文庫 に 2-1)

【映画ノベライズ】バンクーバーの朝日 (マガジンハウス文庫 に 2-1)

【映画ノベライズ】バンクーバーの朝日 (マガジンハウス文庫 に 2-1)

作家
西山繭子
出版社
マガジンハウス
発売日
2014-10-16
ISBN
9784838770953
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【映画ノベライズ】バンクーバーの朝日 (マガジンハウス文庫 に 2-1) / 感想・レビュー

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ミカママ

鑑賞済み映画のノベライズ。実は原作が読みたかったが、こちらもなかなかに充実していた。カナダへ移住した一世と二世の確執、容赦ない白人からの差別、そんな縦糸に、野球を通じて心がひとつになるさま、騙されて渡加し遊女になった少女の目線なんかが横糸になって、大きな一枚布を織りなしている。最近頓に移民初期の物語が読みたくなって、わたしもトシかしらん。

2020/09/08

おいしゃん

ただの、ある野球チームのサクセスストーリー、ではない。日本という祖国から、そしてカナダという出稼ぎ先の第2の祖国から、梯子を外され続ける日本人選手たちの、たたかいの記録である。決してペシミスティックにならず、野球を通じて両国を結び、現地の日本人たちに勇気を、カナダ人たちに感動を与えた彼らに、心から拍手を送りたい。

2016/04/06

s-kozy

映画「バンクーバーの朝日」の公式ノベライズ。映画には盛り込まれていなかったエピソードや登場していなかった人物も出てきて「バンクーバーの朝日」の世界観により深みと奥行きを与えてくれる秀作。体格のハンディキャップを克服してうまいこと野球をした日系人の話だけではなく、個人を守るわけではない国家、戦争、それに振り回される個人と人が元々持っている差別意識が見事に描かれている。このように読書やスポーツを楽しめる今のこの世に感謝し、維持しなくてはと思わされた。著者は女優西山繭子(映画には出ていない)。

2014/12/29

優希

カナダへ移住した日系人の精神が描かれていたように思います。バンクーバーで生まれ育った2世は、精神はカナダ人でも、日本人として扱われてしまうのは仕方ないことなのでしょうか。野球というガジェットで同じ夢に向かうのは良いですね。バンクーバーで精神を貫く青年、家族たちの関係に胸が打たれます。

2019/05/19

ちょこまーぶる

読後は勇気が湧いて、心がほんのりと温かくなる一冊でした。差別との戦いに野球というスポーツで立ち向かう話ですが、読みながら何度も涙が込み上げてくる場面がありました。今でも人種間に起こる差別はありますが、差別を受けながらも住んでいる国と日本が戦争に突入した時の移民たちの心情を察すると恐怖と死を自分自身も体感することになりましたね。また、ニュース映画で見る元チームメンバーの軍人としての行進の姿は辛すぎました。でも、朝日軍の日本人らしい戦い方、そして優勝シーン、殿堂入りのシーンはそれまでとは違う涙が溢れました。

2019/09/16

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