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笑えよ (ダ・ヴィンチブックス)

笑えよ (ダ・ヴィンチブックス)

笑えよ (ダ・ヴィンチブックス)

作家
工藤水生
渡辺ペコ
出版社
メディアファクトリー
発売日
2012-03-16
ISBN
9784840145367
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笑えよ (ダ・ヴィンチブックス) / 感想・レビュー

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優愛

人気者の仲平君、仲平君が好きな同性しか好きになれない橋立君、そんな橋立君が気になる葉。とても歪でけれどすごくバランスのとれた三角関係に終止符が打たれることはきっとない。「スノードームの中にいるみたいだ」雪の降りしきる中三人でした花火は反射して一層輝いた、そんな綺麗すぎる世界にずっとずっと入れればいいのにな。そうすれば純粋な思いが軽蔑や嫉妬に汚れることはないのに。「笑いたいやつは、笑え」一方的に突き付けるような眼差しが言葉の奥に見える様。でも笑わないよ。私は絶対に。だってその姿は笑っていいものじゃないから。

2015/01/14

美羽と花雲のハナシ

この三人の不思議な関係。それぞれが抱えているものは全然違くて、重さも色も形状も異なる。でも、一緒にいる感覚が何故こんなに心地良いのだろう。卒業するまで、何も変わらず、これが永遠に続けば良いのに。彼を見つめる君が好き。彼にだけ向けられる切ない目線も、痛みに歪む顔も、自ずと惹かれてしまう。彼を目で追っている君を目で追っている私。生身の人間が駄目な仲平。女の人が駄目な橋立。どちらの男性も丸ごと大好きな葉。優しい空気と、ゆったりとした時間がページとページの間を流れる。変わった恋愛と新しい青春の形を楽しめる一冊。

2012/05/25

Penguin

タイトルと表紙に惹かれ購入。高校生の日常が心地好い… お互いの思いが交わらなくても、お互いを思い合い切ないけど、素敵な関係性。 雪国育ちの私だか、雪の描写が細かく綺麗だし、冬の花火はしたことがないがやってみたいし、暖房が効いた部屋でアイスを食べてこそ「冬が来た」って感じに共感♪ 今後も読んでみたい作家さんに出会った。

2012/03/20

ううちゃん

すごく大きな何かが起きるわけでもない、それでも先が気になってしまうのは、女子っぽくない葉に好感が持てるからか、ひょうひょうとした橋立の秘めた想いか、人気者の仲平の傷か。終盤の葉の怒りはまっとうだ。橋立と仲平、それぞれに抱えるものが、いつか思い出になってくれるといい、と思う。

2020/10/04

愛緒

『私たちは滑稽でいびつかもしれなかった。けれど、それでもかまわないと思った。笑いたいやつは、笑え。』ー笑え!と大きく言った文章がとても斬新。誰にでも秘密があって、伝えることができない思いが体中を渦巻いてる。橋立、仲平、葉がおりなす3人の、友情や恋愛を越えてしまうような奇妙な関係性が、胸が痛くなるけれど、どこか心地よい。あの時に戻りたいと思わせる青春をぎゅっと詰め込んだような物語だと思った。

2016/03/04

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