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カナシミ

カナシミ

カナシミ

作家
スネオヘアー
出版社
リットーミュージック
発売日
2018-03-16
ISBN
9784845632220
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カナシミ / 感想・レビュー

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SaTa

全編を通じて主人公は常に自分を追って内側へ沈んでいく。たまにちょっと捻くれたユーモアやだらしなさを折り混ぜながら。まるで書き手ご本人のよう。元気をくれるよりもこうして低く黙って流れていく物語がありがたいこともあるのです。何気ない日常の風景が伝える切なさや、身に覚えのある痛い逃避、手垢塗れの迷いや孤独感。そういうのって捨てるべきか、しがみつくべきか。一度忌み嫌われがちなものと出会った人はそれが失われることはきっとないのだ。受け入れていくものなのかもしれないな。小説としては粗いかもしれないけど良かったな。

2018/04/21

makimakimasa

noteのエッセイを読み、良い文章だなと思って本作も購入。予想外に味のある小説だったが、ファンじゃなければ読み切らなかったかも。自分は『悲しみロックフェスティバル』は好きな曲でないが、こうして本で読むと、「カナシミのいない悲しみ」って部分が、幸せを自ら否定する様な、なるほどスネオっぽいなーと腑に落ちる。脳内彼女とも違う、幻想の様でいて、いつも側にいる存在なのだろう。どこまで主人公に現実を投影させたか分からないが、連絡も無しにバイト止め続けるとか、彼女の男に殴られてボクシング始めるとか、やけにリアル。

2020/05/28

Yushi Ochiai

スネオさん良い文章書くなぁってのが正直な感想。一貫したストーリーやゴールがあるわけでは無い日常。それらに対して、手探りで何を僕たちが見つけるのか。小説家ではないからこそこの文章のリズム感が出ているような気がしました。かなしみロックフェスティバルがもっと好きになりました。

2018/08/25

spe03

ちっとも成長しない主人公と神出鬼没なカナシミを描いた純文学風青春小説。

2018/05/06

タクト

スネオヘアー の名曲「悲しみロックフェスティバル」をテーマにした作品。 やりたいことが見出せずに生きている主人公の前に現れたカナシミ。 なかなかやりたいことが見出せない若者のアイデンティティに迫っていると思う。 その辛さが曲にも現れていると感じた。

2018/04/20

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