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蜜柑 (立東舎 乙女の本棚)

蜜柑 (立東舎 乙女の本棚)

蜜柑 (立東舎 乙女の本棚)

作家
芥川龍之介
げみ
出版社
立東舎
発売日
2018-07-13
ISBN
9784845632480
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蜜柑 (立東舎 乙女の本棚) / 感想・レビュー

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chimako

垢じみた少女が煙も厭わず開けた汽車の窓から幼い弟たちの元に落ちていく色づいた蜜柑。貧しい家族の暮らしぶりが目に浮かぶ。ひっそりと肩を寄せあい、しかしそこには家族にしか分かり得ない温もりと慈愛に満ちた瞳がある。弟たちは寂しくて泣いただろう。奉公に出る姉は慰めながら、きっと自らも涙を流したに違いない。その汽車に乗っていた男性の目線で語られる一瞬の出来事。少女の胸の内は何一つ語られないが、達人の文章は読み手の気持ちをつかんで何とも言えない読後感を与えた。お見事!

2020/08/04

aquamarine

同じ乙女の本棚シリーズの「檸檬」で、げみさんのイラストは黄色の使い方が絶妙だと思いましたが、この「蜜柑」もオレンジ色が強烈で絶品です。横須賀線車内で発車を待つ紳士と同じ車両に、不潔で好ましくない少女が駆け込んできます。イラつく男が見る夕刊の文字がトンネルに入ったときに浮き出す様子の表現の巧みさにはっとします。そして少しずつページをめくり…煤だらけの車内となった車両ががトンネルを抜けたときの鮮やかなこと!ページの美しさはトンネルを抜けた明るさと同時に紳士の心も表しているのでしょう。素晴らしかったです。

2019/08/11

寂しがり屋の狼さん

【乙女の本棚】シリーズ3冊目📚️汽車にたまたま乗り合わせた男と娘の短い物語。芥川龍之介の文章に『げみ』さんの綺麗な挿絵が物語に動きと色を与えて、素直に心に響いてきます。文章もなく見開きいっぱいに描かれた蜜柑を投げるシーンにこの物語の全てが込められてると想う🍊

2019/10/22

ami*15

げみさん2弾。「私はこの小娘の下品な顔だちを好まなかった」「彼女の服装が不潔なのもやはり不快だった」列車に乗り込んできた娘を気に入らない目で見ていた『私』。物語の途中で娘の“ある行動”を目撃し、『私』の彼女に対する見方が変わっていくところはとても印象強かったです。『私』の心が変わるきっかけとなるあるシーンのイラストがとにかく素晴らしい。暗いイメージからだんだんと物語に光が当たっていくような雰囲気が味わえ、心もじわっと温かくなる物語でした。イラストやデザインのクオリティも前作の『檸檬』と比べるとはるかに→

2018/07/18

しゅてふぁん

このシリーズで未読の作品を読む場合、小説と絵本のどちらを先に読むか迷う。今回は絵本を先に。この作品のタイトルになっている‘蜜柑’、それが登場した瞬間『うわぁ。。。』という感嘆の声が口から零れ出た。今後この物語を読む毎に、この絵本に描かれた情景を思い浮かべるんだろうな(*´ω`*)

2019/02/21

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