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待つ (立東舎 乙女の本棚)

待つ (立東舎 乙女の本棚)

待つ (立東舎 乙女の本棚)

作家
太宰治
今井キラ
出版社
立東舎
発売日
2023-02-17
ISBN
9784845638420
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待つ (立東舎 乙女の本棚) / 感想・レビュー

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bura

図書館で表紙に惹かれて。乙女の本棚シリーズというらしい。太宰治の名作と人気イラストレーターのコラボである。その中の「待つ」だった。戦中に駅のベンチで待ち続ける女性の独白で構成された短編に、そのイメージで描かれた今井キラのイラストが何とも不思議な味わいをみせる。調べると他にも色々なイラストレーターとのコラボで全30巻あった。心を休めたいときに又、借りてみよう。

2023/04/12

寂しがり屋の狼さん

『乙女の本棚』シリーズ28冊目📚(⁠◕⁠ᴗ⁠◕⁠✿⁠)太宰治は同シリーズでは4冊目、挿絵は大好きな「今井キラ」さん💕少女の心の中を覗くような独自の空気感が素敵な作品🎀

2023/05/03

夜桜キハ

図書館の文豪入門という福袋より。太宰治の描く文章や、描く内容が深くて好きかもしれません。ただベンチに座って誰かを待つ少女。話しかけられたら怖いくせに、待っているのは話しかけられたいのか?自分も相手もお世辞ばかり並べて、自分が嫌いで相手が怖い。物凄く共感いたします。いつの時代でもこのような感情を持つ方がいることにほっとしました。読みやすかったですし、「待っているのです。胸を踊らせて待っているのだ」という丁寧語から地の文に変わる部分も良いです。太宰治、人間失格で好きになったけれどまた好きになりました。

2024/01/10

ぐうぐう

駅で待つ少女の心情を綴る太宰治の『待つ』。待つ、という状態から『ゴドーを待ちながら』をついつい連想しそうになるが、『ゴドー』以上に少女が待っているものはひどく曖昧である。自分が待っているものが誰か、少女にはまるでわかっていない。そのもやもやとした心の風景が、太宰の繊細な描写によって立ち現れ、いつの間にかその風景の中に紛れ込んでいるかのような錯覚に囚われる。けれど、これは思春期の少女特有の不安定な心の揺れを描いただけの物語ではない。なぜなら、この物語の背景には「大戦争」が存在しているからだ。(つづく)

2023/03/29

優希

太宰が描く女心が美しかったです。社会不安の中で持つ感性が「待つ」という心に通じているのでしょう。

2023/11/10

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