エドワード・ヤン 再考/再見
エドワード・ヤン 再考/再見
- 作家
- 蓮實重彦
- 鈴木了二
- 四方田犬彦
- 片岡義男
- 丹生谷貴志
- 野崎歓
- 樋口泰人
- 橋本一径
- 相澤虎之助
- 天野健太郎
- 伊藤 丈紘
- 金子遊
- 北小路 隆志
- 雑賀 広海
- 坂本 安美
- 篠儀直子
- 管啓次郎
- 瀬田 なつき
- 土居伸彰
- 富田克也
- 廣瀬 純
- 藤井仁子
- 裴 在美
- 細馬宏通
- 松井 宏
- 三宅唱
- 結城 秀勇
- 横田創
- オリヴィエ・アサイヤス
- エレオノール・マムディアン
- フィルムアート社編集部
- 出版社
- フィルムアート社
- 発売日
- 2017-08-25
- ISBN
- 9784845916412
エドワード・ヤン 再考/再見 / 感想・レビュー
。
蓮實重彦の評論の強さ。エドワード・ヤンの映画には多くの仕掛けが重層的になされているので、蓮實重彦が最適な評論のように思う。いわば織られた布のごとき作品を貫く糸は何か。その視点が無ければこの作家に向き合ってもあまり面白くならない気がする。小道具を束ねて見ていくクーリンチェ街少年殺人事件に対する評論、やはりダントツ。細馬宏通のヤンヤン夏の想い出論考もかなり楽しかった。管啓次郎の恋愛時代について書かれたものも。毛色は異なるが、伊藤丈紘のエドワード・ヤンにおける台湾についての論考は、台湾旅行の動機になりそう。
2019/04/28
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どの論考も濃度が高くて読み応え抜群だが、個人的には台湾に凝縮される世界史とエドワード・ヤンの映画の関係性に興味をそそられ、その意味では「映像の所有」を問題化した廣瀬純の『恐怖分子』論、「エドワード・ヤンとその時代」というタイトルのオリヴィエ・アサイヤスの追悼文が。「90年代半ばの空気にあったポストモダン的マニエリスムという安易な道を拒否し、エキゾティズムのいかなる形式とも、さらには彼の世代の多くの中国人映画作家の生命線である歴史遺産の壮麗さとも手を切り、エドワード・ヤンは明晰な観察者となることを選択した」
2017/09/13
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