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夢みる部屋

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作家
デイヴィッド・リンチ
クリスティン・マッケナ
山形浩生
出版社
フィルムアート社
発売日
2020-10-24
ISBN
9784845918294
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夢みる部屋 / 感想・レビュー

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ぐうぐう

デイヴィッド・リンチの自伝は、リンチの映画がユニークであるのと同じように、かなり奇妙な構造を持つ。まず、クリスティン・マッケナによる関係者への取材を経た伝記パートがあり、それにリンチがツッコミをしつつ補完する自伝パートがあって、それが交互に繰り返されるのだ。言わば、自伝という主観に伝記という客観を導入することで、自分史をより誠実なものにしようとする意図と、主観と客観からの証言の矛盾を楽しみつつ、読者を翻弄する目的もあるのかもしれない。(つづく)

2020/12/02

vaudou

最も知られた顔は映画作家だが、デイヴィッド・リンチは創造する手段に縛られない芸術家である。たまさかキャリアのスタートが短編映画だっただけであって、写真、絵画、ドローイング、作曲。彼の創作は多岐にわたっている。本書でわかるのは断片にすぎない。客観的な記述(クリスティン・マッケナの取材)と主観的な追想(リンチ本人の記憶)が行ったり来たりする本書を形作るものはリンチ作品に関わった人々の驚きと喜び、それと風変わりな出来事からなる挿話である。その中心には恐ろしく「人たらし」なリンチの姿が浮かび上がってくるのだった。

2021/01/10

ますりん

デイヴィッド・リンチの自伝。本の著者が入念に集めた様々な関係者からのインタビューと、本人とのインタビューとが、時代ごとに当時の写真を挟みながら短編小説のように交互に綴られる。幼年・少年時代は退屈で一向に頁が進まなかったけど、「イレイザーヘッド」あたりから俄然面白くなってもう止まらない。リンチとローラ・ダーンの間にある深い信頼とか、ナオミ・ワッツはリンチと関わるまではまさに「マルホランド・ドライブ」のベティそのままの人生で、この作品で世に出れたことの強いリンチへの感謝とか、あたりがとても印象深い。

2021/03/27

£‥±±

分厚い伝記〜自伝だが面白く一気に読了。  リンチの半生を幾つかの時代、主に大きな区切りとなる作品毎に分け、それぞれに通常の伝記作家による項とリンチがインタビューに答える座談形式を交互に掲載する構成。  リンチのインタビュー部分は誠実で魅力的ながらよく見ると地面から数センチ浮いている様な不思議な人柄が伺えて楽しい。伝記部分は取材を受けた関係者の多くがリンチの信奉者であり、個人的にはタランティーノやイーバートの様な批判的な論評ももう少し多く読みたかった。  彼の作品も観たくなる本。

2020/12/03

pentaxxx

統合失調症的な映画を撮り続けるほぼ唯一にして空前絶後の映画監督リンチ。なのに本人は瞑想マニアで超パワフルで楽天的な天才。関係者全員が(特に女性)が惚れ込むオーラと、秘密主義でもないのに創作の核心からどこまでも逸れていくこの語り口のギャップ。ナオミ・ワッツやローラ・ダーンからの絶大な信頼。離婚された妻ですら悪口を言わない人物。こんな面白い評伝はひさびさに読んだ。翻訳はときどき?はあるけど読みやすく650ページを一気に読ませる。

2021/02/14

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